過去3回に渡り太陽光発電は絶対にやめておくべき理由を述べてきた。
最後に1000万円借金する人、1000万円資金がある人を例にダメ押しをしたいと思う。
そもそも儲からないし、儲かったとしても表面利回り10%だと16年以後になるし、15年間資金が固定されて現金化できないし、20年後の出口もない。しかも最近は太陽光発電に対してネガティブな意見も強く「カッコ悪い」ということを述べた。
それでも投資したいと言うのであれば人それぞれの勝手だが、今一度想像してみてほしい。
まず手元に資金がなくて1000万円を銀行から借り入れたとしよう。
設備を買ったとたん1000万円の借金とすぐに現金化できない太陽光発電の設備が残る。
この設備が1000万円の値打ちがあると考えるのはあなただけで、他の人は1000万円では買ってくれない。
実際に銀行は太陽光発電設備を資産と見なさない。すなわち担保価値がないということだ。銀行は不動産ならば担保価値があるとみなす、この点が違うのだ。
銀行は太陽光発電設備を資産価値ゼロまたはそれに近いものとみなし、貴方に単に1000万円の借金だけがあるとみなす。そしてあなたは銀行から住宅ローンなどさらなる借金をすることは難しくなる。
そもそも何も知なければ借金のない15年を過ごせるのに太陽光発電設備を買ったが最後1000万円の借金を15年に渡って開始続けないといけないのだ。その間発電量の心配をしないといけないしメンテナンスもやらないといけない。
業者は儲かると言うが16年目以後本当に儲かるかどうか分からない。儲かるかどうか分からない将来の利益のために15年間はらはらしながら借金返済をすることになるのだ。
1000万円の資金もないような人はまずはコツコツと積立NISAから始めるべきだ。積立NISAが一杯ということであればアメリカ国債でも買っておくのがいい。
次に1000万円の資金がある人だが、太陽光発電の利益は全額自己資金でやった場合1000万円投資して20年間の回収は1600万円ぐらいだ。これは業者が作ったシミュレーションでその程度だから実際はそれ以下と見たほうがいい。
一応業者のシミュレーションでは20年間で600万円(1600万円-1000万円)の利益がでることになる。だが600万円を20年で割ったら30万円、つまり3%の利益だ。
銀行金利や不動産投資にくらべたらいいというのが太陽光発電業者の売り文句だが、株式投資すれば3%の利回りの株はいくらでもある。
さらに日本経済は低成長ながらも拡大しているわけで平均して株式も同じ程度値上がりしていくことになる。
つまり配当3%に加えて株価が上がるということも期待できる。
もちろん株式は会社が倒産したら株券は紙切れになるし、株価は業績や景気で上下する。そのリスクは考えておくべきだが、一部上場会社に分散して投資しておけばリスクを分散することができる。
1000万円を借金してやることなど絶対に考えないほうがいいし、1000万円の資金があるなら株式など他の投資を(もちろんリスクを考えて)やった方が絶対にいいと私は考える。
2022年1月20日
投資はご自身のリスクと判断でお願いします。