ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

打たない打たさせずに攻める、打つなら色を見せずに打つ、

 武道家の方に聞いたことがある。

「打たない、打たせない、それでジワジワと攻める、打つときは色を見せずに打つ」と言う言葉だ。

 むやみに自分から打ってはダメ、相手に受けられて思わぬ反撃に会う、また隙を見せてしまって相手に打たせてしまうのもダメ。自分は打たずに相手にも打たさせずに間合いを少しずつジワジワと詰める。そして打つときは色(気配)を見せずに突然襲い掛かる。とおっしゃっていた。

 外交と戦争も同じのように思う。

 その点バイデンは素人でトランプは有段者だった。

 バイデンは隙を見せてしまった。ロシアがウクライナに侵攻してもアメリカは軍事作戦を行わないと言ってしまった。なめたプーチンウクライナに攻め入ってしまった。本来ならばウクライナに侵攻した場合はその対応はすべてオプション、すなわち軍事的対応、第三次世界大戦もあり得ると脅さなくてはいけなかった。

 トランプが言うように北海や黒海原子力潜水艦を派遣していつでもモスクワを狙えるように脅しをかけるべきだったのだ。

 またNATO軍事境界線ウクライナを含めて東に移動しようと考えた。これははっきり言って調子に乗り過ぎたと言っていい。攻めすぎだ。攻め込まれたプーチンは余裕がなくなり思わず打ってしまったのだ。本来ならば圧力をかけるにしてもほどほどにやんわりとやるべきだったのに大きく一歩入ってしまって、思わずプーチンが動いてしまったのだ。

 外交は武道と同じで人がやるものだ。呼吸や攻めのやりとりに五感を総動員してやらないといけない。バイデンの外交にはまったくセンスがないと言っていい。

 一方でトランプは実業家であることもありセンスは抜群だった。

 2017年習近平との首脳会談でデザートを食べながら、米軍がシリアをミサイル攻撃したことを伝えた。習近平は顔面蒼白になったと報道されている。

 まさに打つときは色(気配)を見せずに突然打つである。習近平は中国が米国と肩を並べる大国になったと自負し、首脳会談でそのことを世界に知らしめるつもりだった。だがこの会談で習近平の企みはトランプ大統領に完全につぶされた。

 話はバイデンに戻るが最近演説の中で「プーチンが政権にいてはいけない」等と言い、あくる日にその発言を否定している。これもヘタクソの極みだ。アメリカがプーチンを政権から引きずりおろそうとしているのは超大国としてやっているはずであり、わざわざ世界に向かって言う話ではない。黙ってやる、打つなら色(気配)を見せずに打つ、でないといけない。かようなことを口を滑らすのは痴呆症か根っからの馬〇だ。

2022年4月3日