バイデン政権のアメリカ建国以来最大の外交愚策について4回に分けて述べることとしている。今回2回目。
1.最大の脅威は中国であるのに敵を間違えた。5月9日ブログ
2.その中国がウクライナ戦争で利益を得ている。5月14日、本日のブログ
3.味方にすべきインドを迷わしてしまった。後日のブログ
4.グローバリストの思い通りの戦争で、彼らを元気づけてしまった。後日のブログ
中国は21世紀日米、特にその国民にとって最大の脅威であるにも関わらず、今回のウクライナ戦争で中国は多方面で多大な利益を得ている。
ロシアは経済制裁で石油、石炭、天然ガスの西側先進国への輸出を禁じられつつある。コロナ後の経済復興とウクライナ戦争でエネルギー資源は高騰している。その中で中国は制裁に加わっていないためロシアから安価なエネルギーを輸入することになる。
生活物資などの中国工業製品は人件費の値上がりで徐々に競争力を失いつつあったが、ロシア向けに大量に輸出することができる。
中国はゼロコロナ政策や不動産バブル崩壊で厳しい経済局面に立たされているが、ロシアとの関係強化によって少なからず経済は助けられる。
ロシアへのあからさまな武器輸出はできないが、民生品なのか武器なのか明確に判別できない部品や武器をロシアに大量に輸出するだろう。
中国は台湾侵攻に先んじてウクライナ侵攻したロシアの経験を聞き出し、より確実な台湾侵攻計画を練ることになるはずだ。
中国のウイグル、チベット、モンゴル、香港、で行われている弾圧、ジェノサイド、に対する世界の批判を一時的とはいえ避けることができている。
国際的に中国は中立することでこれは新たな外交カードになっている。
先進国以外の経済制裁に参加しない多くの国は中国の動きを見ており、世界における中国のプレゼンスが大きくなった。
ウクライナ戦争で中国は多大な利益を得ている。バイデン外交は中国に漁夫の利を与えてしまった。
2022年5月14日