私は不動産を見る際にバブルが崩壊した1989年を指標として見ることが多い。
先日1989年建築駅近3分のRCマンションが一棟売りに出ていて購入を検討した。RCとはいえ33年ものは荷が重いかと思い最終的にお断りをした。
前のオーナーは1989年にこのマンションを建設している。
土地建物には抵当権が設定された記録は残っていないので銀行からの借り入れを行わずに現金で買ったわけだ。
小ぶりとは言え現在1億円する物件だからバブル時代は新築で土地建物で2億円していたかもしれない。
近くに同じ名前のRCマンションがあるからこのオーナーは両方で4,5億円を持っていたことになる。
何らかの商売で4億円を手に入れたか相続で4億円を手に入れたのだろう。
当時のイケイケ土地バブルからすれば4億円を元手にもっと借金をして手広くやってもよかったのによくブレーキをかけてもとでだけで賃貸マンションを建設したものだと思う。
バブル崩壊で不動産価格が下がり、その後金融機関の貸し渋りで多くの人達が経済破綻をした。このオーナーはよくも生き残ったものだと思う。
勝手な想像だが当時50歳ぐらいだったオーナーは80歳を超えているに違いない。もしかすると亡くなっていて遺産相続と言いうことになっているのかもしれない。
RCマンションも30年を過ぎるとあちこち壊れだす。特にファミリータイプは出入りが少ないが一方で一回の修繕費用高い。このあたり考えて売った方がいいと判断したのだろう。
不動産関連で年配のお金持ちに遭うことはよくあるが、コツコツ積み上げた人もいる。だがそれよりもバブル時代に大儲けをしてたまたまうまくバブル崩壊を乗り切った人の方が多いように思う。
2022年6月27日