ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

輝いていた神戸はどうなっているのだろう その3

 神戸市は2019年人口減少が6千人を超えて全国市町村で最大の減少だった。政令都市8都市の5位だった神戸市は福岡市と川崎市に抜かれて7位となっている。

 150万人の人口で1年で6千人の減少は大きい。

 多くの市民は大阪まで通勤している。バブル崩壊後日本の経済構造が変わり、大阪の工場が国内外への移転や廃業を行ったため土地が余りそこに多くの住宅が建てられたため神戸の人達は大阪に移住してしまったのだ。

 やむを得ないことろもあるが神戸市もやり方がまずかった。

 神戸市の地下鉄は阪急線や阪神線に乗り入れをしていない。

 通勤するには神戸市の西区や北区から地下鉄に乗ってそのまま大阪駅に行くことはできず三宮で乗り換えをしないといけない。ほとんどの乗客はさらに大阪駅から地下鉄の梅田駅まで歩かないといけない。2回も乗り換えでしかもいずれも面倒な乗り換えだ。

 私鉄への乗り入れをしなかったのは地下鉄を運営する神戸市が三宮のパブ機能が失われることを恐れたからだったときく。

 神戸の北区や西区の住宅地は六甲山の裏側を開発した。綺麗に整備されているが、どこにでもあるニュータウンだ。通勤で1時間以上かかって乗り換えも2回しないといけないとなると、街に三宮や元町のような神戸独特の雰囲気がないのであれば大阪の東の奈良県や大阪南部の泉州地方に住んだ方がいいことになる。住民がこぞって大阪府奈良県滋賀県、に流れて行った。

 さらに本来ならば関西新空港は神戸沖に作ればよかったものを住民たちは反対して泉州沖になった。そのあとやっぱり空港を作ると言うことで神戸空港が出来たが中途半端なものでしかない。

 神奈川県の葉山市は私鉄駅を反対した、滋賀県彦根市国鉄東海道線北陸線のハブ駅に反対した、交通の要所になることを拒否した街は間違いなく衰退が待っていることは数々の例がある。

 百万ドルの夜景が懐かしい。いまも神戸は素敵な街で、人々は好感を持って住んでいるはずだ。

 だがかつての燦然と輝く魅力はないのかもしれない。

2023年5月11日