木においしそうなブドウがなっていました。
たくさんの鳥たちが集まっていて、ぶどうをおいしそうについばんでいました。
それを見た狐がいました。
狐には届きそうにないところにブドウがなっていました。
狐は諦めようかと思ったのですが、その昔おじいさんが「どうせあのブドウは美味しくない」と諦めて、それが寓話になってしまったことをおもいだしました。
狐の恥になるようなことをくりかえしてはいけない、簡単にあきらめてはいけないとおもいました。
そしてキツネは鳥たちにききました。
「そのブドウはおいしのかい?」
鳥たちは
「とてもおいしいわ!」とそれぞれ返事をしました。
狐は何度もジャンプしました。
エイ!、エイ!
そしてなんどもなんどもジャンプしました。
エイ!エイ!
何度もジャンプしてひと房のぶどうをもぎ取ることができました。
大成功です!
きつねはそのブドウをほおばりました。
しばらくして狐は目から涙がでてきました。
そしてきつねはほおばったぶどうをはきだしました。
ものすごくすっぱいのです。
狐は怒って鳥たちにいいました。
「君たちは僕をだましたな!」
鳥たちは答えました。
「だましてなんかいないわよ、おいしいもの」
「わたしたちみんな雌鳥、女の子はすっぱいものが大好きなのよ」
2021年12月2日