立憲民主党は今年10月に行われた衆議院選挙の「成功体験」で来年6月の参議院選挙で敗北し、自滅の道をたどるだろう。
立憲民主党は衆議院選挙で96議席となり14議を減らしたのだから、敗北であり「成功体験」ではないと思うかもしれない。
だが選出された議員96人はそれぞれ当選したのだから個人にとっては衆議院選挙は成功したことになる。敗北したのは党全体を率いる党役員としての立場にある幹部だ。
当選した立憲民主党の議員たちは当選できたことにほっとしていて、党全体が議席数を減らしたことについては自分の責任ではなく党幹部の責任と本音で考えているだろう。
別の言いかたをすれば今回の選挙で当選した96人は全員成功者で、失敗したのは落選者で、今の立憲民主党の衆議院議員は全員成功者だ。
成功すると人はそのやり方を替えられないと言う。
さて先の衆議院選挙結果は比例39,選挙区57となっている。
共産党との協力で立憲民主党は立憲共産党と揶揄され比例区での得票が減り、一方で選挙区では共産党との選挙協力で議席数を増やしたとみられている。
当選した立憲民主党の比例区選出の39人にとって共産党との協力はマイナスだったが、選挙区の57人にとってはプラスだったことになる。
当選した立憲民主党議員の6割以上が共産党との選挙協力がプラスに働いているのだ。そんな彼らが共産党との協力を簡単にやめようとするとは思えない。
来年6月に改選となる立憲民主党議員についても比例区11,選挙区21と選挙区が多い。衆議院選挙の結果をみれば立憲民主党の選挙区の議員は共産党との協力を望むだろう。
かように立憲民主党議員のマジョリティーは共産党との協力にメリットがあるので、簡単に共産党との関係は断ち切れないに違いない。
昨日新しい代表が決まったが共産党との協力撤回を明確に宣言していない。このままずるずると参議院選挙になるはずだ。
その間に共産党との関係は二転三転し、それを自民党だけでなく他の野党である維新、国民民主党から非難されることになる。そして立憲民主党議員それぞれ個人の「成功体験」が原因で共産党とは決別できず次の参議院選挙で立憲民主党は大敗することになる。
2021年12月1日