東京は京都より歴史がある、などと言うと京都の人に「アホ言うてはりますな」と言われそうなのだが事実だ。
先日東京都江戸歴史博物館に行ってきた。
1階から4階はほぼ空洞で空中に浮かんでいるようなバカでかい5,6階が展示場になっている。その空中に浮かんでいるような5,6階の内部は広大で真ん中に昔の木造の東京日本橋の半分が実際の縮尺で再現されている。入り口からすぐで実際に渡ることができるのだ。
その日本橋だけがメインの見世物なのかと思いきや、関東平野の大部分が海だったころから現代にいたるまでの歴史が潤沢な実物の資料と時代考証された模型で展示されている。
特に1603年の江戸幕府からは江戸の街の発展、明治維新の大変貌、関東大震災の被害、第二次大戦の東京大空襲、戦後の復興と高度成長、バブル時代とその崩壊、成熟した今の東京、と近世近代現代における厚みのある歴史を堪能することができる。
京都に遷都したのは794年でこの時から平安時代とされている。その後平安時代、鎌倉時代、室町時代、戦国時代、安土桃山時代、江戸時代、となり1868年に天皇陛下は東京に移り遷都がなされる。
この間1074年だが、実際多くの時代武士に政治権限は鎌倉に約140年、江戸で約260年の間政治の中心は京都以外にあったとすると京都が政治の中心であったのは700年弱ぐらいとみることもできる。
江戸東京がすでに400年を超えていることを考えると歴史的な重みは京都に十分比較できる。しかも近世近代からの歴史なので今の現代に直結している歴史が多い。
これから京都人の友人が東京に来た場合は東京都江戸博物館に連れていくことにしたい。「アホ言うてはりますな、京都は天皇さんが1100年もおりはったんや」と言うとは思うがその場合は「京都でこれと同じ大きさの博物館作れるんですかね?」と聞いてみることにする。資料は集まらないだろうしそもそも京都府にも京都市にも資金はない。
私は関西人で関西を愛するものだが、東京は関西を相手にしていないし、それほどに東京はバカでかくなっていることを実感している。
2022年1月23日