ドラコの資産運用 織田俊夫

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映画「エッフェル塔~創造者の愛~」を観てきた その2

 映画を観て久しぶりにフランス語を聞いた。

 4,5年フランス語を勉強したことがある。そもそも語学のセンスはないのに加えて今一つ真面目に努力しなかったので物にはならなかった。しかし今も簡単なものは読めるしレストランのメニューは分かる。

 フランス語の単語には男性形と女性形がある。日本人はこれで最初に混乱する。

 そもそもなんで単語を男と女に分けるのか、不効率な言葉だとと思うと覚えるのに心が抵抗する。

 そんなものだと思って単語ごとに丸覚えすればいいのだが何か法則がないか考えてフランス人の先生に聞いたら、

「およそ男性のようなものは男性形だし女性のようなものは女性形、だけど必ずしもそうではない、とんがっているものは男性系かなあ、丸い物とかは女性かも、ウー(e)で終わる単語は女性系かなあ、でもほらわかるでしょ、単語の感じで決まるのよ。」

 およその傾向はあるようだが絶対ということはないようでやっぱり一つ一つ覚えるしかないようだった。

 さてエッフェル塔の塔はLA TOUR(ラ トゥール)と女性形の定冠詞LAをつける。

 フランス語の先生に塔は尖がっているのになんで女性形なのかと聞いたことがある。

 そう決まっているんだと先生は言った後で

「TOURには二つ意味があって女性形のLA TOUR(ラ トゥール)は塔の意味、男性形のLE TOUR(ル トゥ―ル)は旅行のツアーの意味よ。」

 とのことだった。同じ単語でも男性形と女性形で意味が違うのだ。

 つまり、LA TOUR EFFEL(ラトゥールエッフェル)はエッフェル塔でLE TOUR EFFEL(ルトゥールエッフェル)はエッフェル塔観光ツアーという意味になる。

 映画の中でエッフェル塔の鉄骨を合わせるのに後何センチと声を掛け合うシーンがある。

 当時世界最新の鉄骨接合工法をフランスは考え出したのだ。しかも叫んでいたセンチメートルはフランス人が発明したメートル法だ(イギリスは12進法を使っていたが、フランスのメートル法は10進法で画期的だった。)

 かような合理的なものを作ったフランス人が今も男性形と女性形の訳の分からない曖昧な分類の言葉を使っているのが不思議だ。

2023年3月5日