つくづくブラックスワンはどこにいるか分からないと思う。
日本政府が宣言しインバウンド産業と航空会社には明るい未来しかないように見えていた。
京都をはじめとする観光地は迷惑と言われるほどの外国人観光客が来ていた。航空会社は国際便の増便を決めていて一時実質倒産となったJALもこのところは再生し着実に業務を拡大していく未来が見えていた。
1年前の2019年夏ごろを思い出してほしい、誰がコロナウイルスで大きなダメージを受けている今のインバウンド産業や航空会社を想像できただろうか。
私自身京都のインバウンド産業が今後も発展するだろうと思い、いつでもAandBにできるワンルームマンションを見学に行っていた。有名どころの大学生たちはJALやANAへの就職を希望しその未来を疑いもしていなかった。ほんの1年前JALもANAも学生に人気の就職先だったが、今年は採用すらできない状況だ。
もちろん逆にGOTOキャンペーンなどで一気に観光地と航空会社が復活することも可能性がないわけではない。日本人の観光で一気に取り返すかもしれない。だが今のところ政府マスコミ東京都の脅しとも言える注意喚起がききすぎて国民は容易にもとに戻ろうとしておらず回復には数年かかるように見える。
他にどんなブラックスワンが待っているのだろうか。アメリカ大統領選挙で民主党のバイデン氏が勝って中国との融和政策となり世界で株式の大暴落が起こるかもしれない。
アメリカ軍が日本から撤退するかもしれない、今ドイツ駐留アメリカ軍を大幅に減らそうとしており全く可能性のない話ではない。
朝鮮半島がある日突然統一されて軍事的に中国側に行って日本に軍事圧力をかけてくるかもしれない。
あの超優良企業のソフトバンクの経営が大きなダメージを受けているのだから他の企業だってどうなるかわからない。長年の経済停滞で少なくなった日本の優良企業がダメになる可能性もある。ある日トヨタが電気自動車で後れをとって経営危機になるかもしれないしどこかの商社が発展途上国の債券不渡りで倒産に追い込まれることだってあり得ない話ではない。
やっぱり調子にのるのはやめておいたほうがいいのだと思う。何十億円持っている人はいつでも復活できるが数百万、数千万、数億円の総資産の人達は手堅く資産を分散しておくのが身のためだ、
2020年7月21日