ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

世界は中国の「共用富裕」を笑えるのか

 習近平主席は今第二の分か大革命をやろうとしている。

 中国は今、塾を禁止し、ゲームを禁止し、映画の検閲を強化し、人々の自由を奪っている。不動産融資に足かせをしてバブル崩壊を狙っている。

 いずれも「共用富裕」という習近平が掲げるスローガンに沿ったものだ。

 塾は金持ちのこどもがさらに金持ちになるものだし、不動産は金持ちが自分が住みもしない住宅を転がして金儲けをしている。映画やゲームは労働者をたぶらかせ、富裕層の金儲けの手段だ。

 金持ちを狙い撃ちにて懲らしめ、人民は一緒に豊かにならないといけないという運動だ。

 欧米日を始めとする西側諸国はこの「共用富裕」に批判的だ。

 そもそも塾、ゲーム、映画は国民の自由であって国が禁止することは西側諸国では考えられない。不動産バブルの崩壊は中国だけではなく世界経済に大きく影響がでてはななだ迷惑な話だ。

 私は中国共産党の独裁に反対し存在そのもが悪だと考えているし、中国国民が服従していることに最大の憐憫の情を持っている。そして「共用富裕」と言う美名のもとに中国人が自由を奪われていることに怒りを感じている。

 だが我々は中国共産党の「共用富裕」を笑っていられるのだろうか。

 昨年のアメリカ大統領選挙では現役大統領のSNSを封じこめることを一企業がやっている。多くの西側大企業はタックスヘイブンを利用しあらゆる方法を考えて税金の支払いを減らしている。

 大企業が利益を追求し好き勝手をし貧しい人たちが苦しんでいるのは中国だけでなく西側諸国も同じなのだ。

 先に述べたように中国の「共用富裕」はまったく受け入れがたい話だが、だからと言って西側諸国は「国民が共に豊かになっていく」という精神は失われるべきでない。

 

2021年9月22日