ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

西武デパートのストライキ、ますますダサクなる池袋

 池袋の西武デパートが外国資本に売却されその後家電量販店になるので雇用を不安視する社員たちがストライキをしたことがニュースになっている。

 池袋と言えばやはり西武のイメージが大きい。山手線に沿って西武デパートのビルが並んでいる。

 その西武が無くなるのは豊島区や埼玉方面の人にはショックだ。後に家電量販ができるので池袋がますますダサクなると危惧しているのだろう。

 テレビのニュースで街ゆく人たちは、池袋のシンボルが無くなるとか、昔屋上の遊園地に行ったとか、食堂で家族で食事をしたとか、残念に思う意見がほとんどでストライキには好意的だった。

 たぶんインタビューを受けた人たちはそうは言うものの最近西武で買い物をしたことはないのかもしれない。あったとしても地下の食品売り場だけとうことだと思う。

 だから残念とは言っているが本当のところは何も困らない。

 私も池袋にはたまに行くが結局用事は道を挟んだ反対側の飲み屋だったり家電量販店だったりする。

 こどものころ、田舎の街だったのでたまにしか都会には行かなかったが、デパートの屋上の遊園地や最上階の食堂は楽しかったと思う。

 西武の堤清次郎氏は百貨店を文化の発祥の場として拡大していった。1980年代絶好調だったが、バブルの崩壊とともに経営危機となったのだ。

 堤清次郎氏の引退とともに文化の情報発信はなくなり百貨店は現状維持の経営方針となった。2000年代から死に体の西武は中国からのインバウンドに支えられてきた。中国経済に頼って改革を怠った結果だと私は思っている。

 私ならば地主と話をして超高層マンションを建てる。10階までをデパートと映画館、ゴルフや音楽など趣味ができるところにする。

 中央区の埋め立て地に乱立する高層マンションより格段便利だし、人々があのマンションに住みたいと思えば池袋の街のブランドイメージは向上する。 

 今百貨店はオジサンだけでなくこどもも行って楽しいところではない。奥さんは買い物、おもちゃ売り場は今もあるのだろうか、夫はすることがない、というのが今の百貨店だ。

 家族全員が行ってそれなりに時間を過ごせる場を提供し続けることができなかったのが西武デパートの敗因だろう。

2023年9月5日