ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

中国は少々弱っても強大な脅威であり続ける。その6

 ほんの数年前中国のGNPはアメリカを2050年より十分前に追い抜くと予想され、それを恐れながら誰もが信じていた。

 中国は完全に中進国の仲間入りをしていたし、当時の中国の成長率はアメリカを遥かに上回るものだった。中国の人口は14億人でアメリカの4倍なので中国の一人当たりの所得がアメリカの四分の1になればアメリカに追いつくということだ。これは説得力があり現実味があった。

 だがこの1年で中国がアメリカを抜くという予想は完全に否定されている。

 不動産バブル崩壊で中国の成長率がゼロあるいは実質マイナスになっている。この処理は下手をすれば10年以上かかると見られている。

 それでも中国が10年か20年後に復活し再び経済は発展をすれば中国のGDPアメリカを追い抜くと見ている専門家もいる。

 だがその可能性はゼロだ。

 中国は21世紀の間だけでなく永遠にGDPアメリカを追い抜くことはない。

 なぜなら猛烈な人口減少があるからだ。

 2022年中国は人口減少に転じて総人口もインドに追い抜かれた。

 国連の予想では2100年中間値で12億人の人口としているが、過去のブログで述べたように全くデタラメの予想だ。大学や民間の研究予想はすべて12億人を下回っているが、中には4億人まで減るとしていものもある。

 そんなバカなことがあるかと思うかもしれないが、こどもを一人しか生まない社会は世代ごと(30年~40年)の間に世代人口は半減することになる。二世代だと四分の1になるのだ。シミュレーションすれば中国の人口が76年後に三分の1以下の4億人になるのは十分あり得る話だ。

 2100年中国4億人の人口は国連が予想するアメリカの2100年の人口と同じだ。今後中国は長期にバブル処理をし世界から孤立をつづけるだろう。そんな環境で米中同じ人口で中国の一人当たりGDPアメリカと同等以上のことは考えられない。

 なので中国のGDPアメリカを21世紀中だけでなく永遠に追い抜くことはない。

2024年2月15日