ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

住宅ローン金利上昇には繰上返済より銀行株購入

 今年中にマイナス金利政策が終了し、その後ゼロ金利政策も終わるだろうと予想されている。ゼロ金利が終ると住宅ローンの金利も上昇することになる。

 負担軽減のために少しでも繰上返済と考えるだろうが私はお勧めしない。

 もし繰上返済するお金があるのならば銀行株を買うことでリスクをヘッジするのがいい。

 例えば1000万円の現金で住宅ローンの繰り上げ返済のケースを考えてみる。

 ローンは変動金利で年率0.6%とする。年間の金利負担は60万円になるので繰上返済をするとこの分の負担が減ることになる。

 さて繰上返済をせずに銀行株を1000万円の内250万円を使って購入することを考えてみる。

 銀行株の税引後利回りを2.4%(本日三菱東京の税引前利回り2.92%、税率約20%)と想定すると株式配当で60万円を得ることができる。

 1000万円の四分の1を使って支払金利分を株式配当金の収入で賄うことができる。残った750万円は他の投資に使うことができる。

 変動金利が上がれば銀行は収益が上がることになり、株価は上昇し、配当は増加する。ローンの金利負担は増えるが株式収益は増えることになる。

 住宅ローンの金利は変動でも5年据え置きの場合が多く、一方で銀行株の上昇は日銀の政策発表すぐに反応をする。収益の方が負担より先に分かるので株価上昇の収益を確定した後でローンの繰り上げ返済をするか考えることができる。

 もちろん住宅ローンの金利が上がったら間違いなく銀行株が上昇するとは言えないが強い相関関係があることは間違いない。

 さらに住宅ローンには所得控除もあるし団体信用保険も付保されていてメリットがある。

 また毎年借入金額は減少していくのでそれに250万円の内の相当する株式を売却して現金化することもできる。

 余剰資金があるならば住宅ローンの繰り上げ返済をするより、その資金の一部で銀行株を買って金利上昇のリスクをヘッジし、引き続き所得控除と団体信用保険を利用し、残ったお金を他の投資に回す、と言うのがよいと私は考える。

2024年2月16日