ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

合理的なイスラム教:妻四人は女性の生活権利を守る先進的なルール

 イスラム教というとすぐに狂信的なテロリストを連想するのは間違いだ。ほんの一部の過激なイスラム教徒を除いてイスラム教を信じる人たちは平和を望みその通り日々生きている。

 歴史的に日本はキリスト教徒に比べるとイスラム教徒は接触が少なく、また日本国内のイスラム教徒は限られていて日本人にとってなじみが薄い。

 イスラム教は妻を四人持ってよいとか、一日に何度もお祈りをするとか、右手で食事をして左手でトイレの用を足すとか。現代の日本人にとって習慣がかなり違っていて、その点で誤解されているように思う。

 妻を四人持っても良いという話だが、欧米や日本の常識からすると男性からはは四人も持てていいなあ、とか女性からは一夫多妻は女性差別だとかいう批判がある。

 実際に2人以上妻を持っているのは私の中東での経験からすると10%ぐらいで3人以上はおそらく1%以下かと思う。全体で男性は妻一人が6割、妻二人1割、妻三人以上1%未満、独身2割が私の感じだ。

 シリアで政府関係者を日本に招待した時、パスポートを取るように依頼したところなかなか取ってくれない、事情を聞いてみると妻が二人いてシリアでは妻全員の承認がないとパスポートが取れないとのこと。二人目の奥さんからはすぐにサインがとれたが一人目の奥さんからはなかなか取れなかった。一人目の奥さんは長らく別居していたので居場所を探し、やっとのことでサインを取ってパスポートが取得できた。

 そこで気が付いたのだが、妻を四人持っていいというのは、「3回までなら離婚していい、でも別れた妻の面倒は今の妻と同様にみよ」と言う意味だと。

 日本や欧米の離婚率は30%~50%だが、婚姻に関して保守的なイスラム諸国においては夫婦関係の破綻が10%ぐらいなのだろう、離婚できないからその10%という数字はそのまま妻二人になっているのだろう。

 もちろん大金持ちは妻を4人持っている人もいるが、多くのイスラム教徒の男性はは我々と同じで独身か妻一人、そして一度離婚する人何割かいるということで離婚のルールは少々違うが我々日本と似たような離婚社会なのだと思う。そしてイスラム教の教えで8世紀の昔から離婚した妻に慰謝料をきちんと払えとしてきたのだと思う。