ドラコの資産運用 織田俊夫

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確率とマグニチュードの恐ろしい関係:コロナウイルスその3 コロナウイルスはインフルエンザの15倍以上危険

 コロナウイルスはインフルエンザの少なくとも15倍以上危険だ。この事実を専門家と言われる医師たちは分かっていない。

 この数日コロナウイルスがインフルエンザと対比している医療専門家の意見が目立つ。我々が慣れているインフルエンザに近いものがあり、水際で防ぐのは無理があって遅かれ早かれ日本国内に入ってくる、発症してもきちんと手当をすれば重篤にはならない、という趣旨だ。おそらく必要以上に心配するな、パニックを起こさないようにと言いう思いなのだろう。

 だがコロナウイルスはインフルエンザとは比べ物にならないほど危険だ。

 まずそもそもインフルエンザは危険な病気だ。第一次大戦新型インフルエンザのスペイン風邪では世界で五千万人が亡くなっている。そして今日でも日本では厚生労働省のデータによると冬には1000人以上の死者を出している月がある。体力のない老人がかかると肺炎になって死んでしまう。

 感染した場合の致死率はSARSが9.6%。これに比べて中国の情報をもとにするとコロナウイルス2.6%、ただし医療環境が良ければ0.5%前後となりかなり低いとように見える。だがそれでもインフルエンザに比べて5倍危険の危険性がある。

 さらにインフルエンザは12月から3月がピークで春になれば下火になり5月にはほとんど患者は出なくなるが、コロナウイルスは夏になって気温湿度が上がれば下火になるとは考えられない。つまりインフルエンザが4か月であるのに対してコロナウイルスは12か月蔓延する。つまり感染期間が3倍だからインフルエンザの3倍の人が1年間にコロナウイルスで亡くなることになる。

 しかも夏になって下火にならなければ半永久的に感染が拡大し世界の人間が全員感染する可能性すらあるのだ。

 5倍の致死率と3倍の感染期間を掛け合わせばインフルエンザの15倍の人間が毎年コロナウイルスで命を落とすことになる。

(感染力はインフルエンザの方が高いとされているが、最近になって保菌者が発病しないケースも多々あると報告されている。発病していない保菌者を隔離できないことを考えればコロナウイルスの感染力はインフルエンザと同程度と考えるのが常識的な見方ではないだろうか。)

 インフルエンザよりも致死率が高く感染期間が長いコロナウイルスをインフルエンザのように国民が慣れた病気にしてしまうのは間違いだ。もちろん感染力が強くて水際で防ぎきれない可能性は十分ある。しかし防ぎきれなかった時の人命数を考えれば水際作戦を諦めてはいけない、最大の努力をすべきである。

 

コロナウイルスの被害を過小評価してはならない。2020年世界経済に多大な影響が出るとみるべきである。

投資はご自身の判断とリスクでお願いします。