ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

裁判とは事実の積み上げる勝負 その3

 20年ほど前に会社の後輩から奥さんが浮気をしているので離婚を考えているという相談を受けたことがある。

 そのころまだ保守的な文化慣習も残っていてて経済的になんの苦労もない一部上場に勤める旦那の奥さんが浮気をすると言うのは最初信じられなかった。

 後輩は紛れもない事実をつかんででいて奥さんに離婚したい旨伝え、そして彼女の両親に話をした。最初彼女の両親は可愛い娘が浮気等することがない、言いがかりもいい加減にしろ、何という夫だという感じで後輩に接していた。後輩が浮気の証拠をもとに説明をすると数時間後彼女のお父さんは娘の不貞を否定できなくなって土下座をして謝った。

 その後離婚調停を進めたが慰謝料を請求するかどうかという話になった。後輩は奥さんが浮気を認めたし働いていないので慰謝料を払う経済力はないので請求することは止めようと思っていると相談を受けた。

 私は慰謝料を請求して和解案に慰謝料を入れないとどちらが原因で離婚したか分からなくなる、彼女が払えなくても慰謝料は離婚調停案に入れるべきだとアドバイスした。

 調停案では奥さんが300万円の慰謝料を後輩に数年かけて払うことで合意された。

 やはり元奥さんは働いておらず当然慰謝料は後輩が言っていたようにほんの一部支払われただけでほとんどは支払われなかった。

 8年ほどしてその後輩から連絡があった、再婚をすることが決まったのだ。

 後輩が言うには再婚前に新しい彼女は前の結婚の破綻の原因が後輩に責任があると思っていた様子があった。離婚調停の内容をそのまま見せ前の奥さんが慰謝料を払うことになっていることをみて後輩に対する疑いが晴れたようだ。

 その後輩は毎年年賀状を頂いており幸せに暮らしているようだ、そしてたまに会うと昔の私のアドバイスに感謝してもらっている。

 

2020年10月10日