リーダーにとって人事は最も重要な仕事のひとつだ。
昔のブログでリーダーは「未来を示すことが最も重要な仕事である。」と述べたが、人事はその未来を実現するための仕事だ。リーダーにとって人事は実務の半分と言ってもいい。
もちろん私は首相などやったことないが40歳から20年以上ずっと子会社の社長か自分の会社の社長をやってきた。
リーダーは何でもできると思うかもしれないが意外と権限は限られている。専制君主でない限り、仕事をする上で当然ルールは守らないといけないし、他の人の意見を聞かないと前に進まない。
会社のリーダーが物事を決めるときに役員会、株主総会、顧客、従業員、雇用者などの意見を聞き調整しなくてはいけない。首相も万能ではない、議会、与党、野党、官僚、国民、を無視することはできない。物事は思っているようにことは進まないものなのだ。
そんな時自分の意思を汲みとってくれる部下がいれば仕事は前に進み、描いた未来は実現することになる。
その意味で人事は重要だ。逆に失敗すれば仕事をしないばかりかリーダーの足をひっぱることになる。
岸田首相は就任以来その人事でことごとく失敗している。
過去政治資金で問題のあった甘利氏を指名したが選挙で小選挙区で落選し幹事長辞任、石原氏を参与に指名したがコロナ対策費を受け取ったことで辞任。林氏を外務大臣に指名したが中国から招待されていると民放で言ってしまい、岸田政権は媚中ではないかと疑われ未だに日米会談の予定さえ決まっていない。
あまり目立たないが、デジタル田園都市国家構想実現会議の有識者に新自由主義の先鋒ともいえる竹中平蔵氏を起用している。
民主主義外交をする、行き過ぎた新自由主義を修正する、と言いながら真逆の人事をだ。本音で岸田首相自身は媚中なのだろう、そして新自由主義の修正と言っているがそれが何を意味しているか分かっていないのだと思う。
いずれにせよ岸田氏はすでに首相の仕事の半分で失敗したことになる。無能と言っていいだろう。
私は岸田内閣を今日の時点で見限っている、米国政府のように。
2021年12月11日