ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

経験したことのない大きな喪失感、我々は何を失ったのか、安倍元首相死去

 安倍元首相が亡くなった。

 ご冥福をお祈りしたい。

 今私はとめどもなく大きな経験したことのない喪失感を感じている。そしてこれからどうなるのだろうと言う漠然とした不安感が心の中に広がっている。

 我々はとてつもなく巨大なものを失った気がする、大きな穴が開いているのだが、それが何なのか今はっきり分からない。これから数年かけて我々が失ったものがはっきりしてくるだろう。

 我々が失ったものは元首相の命だけではない。

 奈良県の平和な一日が失われただけでないく日本の治安が破られただけではない。日本の安全保障、そして世界の平和がこれから危機に晒されるかもしれないのだ。

 安倍首相は世界平和に挑戦する中国に対して包囲網を作るべく尽力した。それにトランプ大統領は呼応したのだ。戦後日本の首相が外交で目立つことはなかった。だが安倍首相はアメリカの大統領までもリードしたのだ。

 トランプ大統領、ジョンソン首相、安倍首相の3人が2020年の世界の新秩序を作ったと言っていい。トランプ大統領の再選が阻まれジョンソン首相が辞任し安倍首相が凶弾に倒れた。

 これから世界はグローバリズムと中国が幅を利かせる大きな揺れ戻しがあるのではとの不安を私は持っている。

 日本の保守層は中国、ロシア、北朝鮮の軍事脅威の現実を受け止めて憲法改正を目論んできた。

 だが実際は与党公明党は本音で憲法改正反対、自民党議員も本気でやる議員は何人いるか分からない状況だ。

 そんなリベラル自民党議員が多くいる中で正統派保守として唯一存在し孤軍奮闘していたのが安倍氏だった。安倍氏なきあと自民党はリベラル集団でしかないかもしれない。

 今後自民党で保守中道を貫く人は高市氏しかいない。だが彼女は自民党内の支持基盤が弱い。

 これから自民党がリベラル化し岸田氏、河野氏、がさらに実権を握っていくだろう。それは自民党の野党化、つまり安易な平和主義である立憲・共産党化であり、その結果中国の軍事抬頭を許すことになる。

 空いた穴は我々の心の中だけではない。日本国の大きな穴であり、世界の大きな穴なのだ。

2022年7月9日