ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

ザボリージャ原子力発電所危機のプロパガンダ

 ここ1週間ザボリージャ原子力発電所が破壊されるというニュースが飛び交っている。

 ロシアとウクライナがお互いに非難をしている。

 このブログではロシアに占領された東部4州とクリミアの奪還は難しいと繰り返し述べてきた。そしてこのことは戦争に負けることを意味しウクライナと背後にいるアメリカは状況を一変させるために奇策に出る可能性が高いとした。

 現在ザボリージャ原子力発電所はロシア軍が制圧している。ロシア軍がわざわざ原子力発電所を破壊する意味がない。

 ウクライナ軍の反撃が侵攻していてザボリージャからロシア軍が撤退しないといけない状況であれば話は別だが、今のところウクライナが大規模な進軍に成功した情報はない。

 ザボリージャ原子力発電所はザボリージャ州北部にある。

 一般的に北半球は西風が多い。日本の天気予報でも雨、台風はほとんど西側から東へ移る。これは北半球の気候だ。

 福島原発事故の際も本当はほとんどが西風だったので放射能の多くは東の太平洋に流れていた。もし原発が日本の西側、例えば新潟、山形、秋田、にあったら放射能汚染はもっと大きかったに違いない。

 放射能はこの西風に乗ってロシアが占領しているザボリージャ州、ドネツク州、ルハンスク州に大きな被害を与えることになる。

 サボリージャ原発の破壊を狙っている、あるいは破壊すると脅しているのは、ウクライナ、ロシア、のどちらかは明らかだ。

 ウクライナは反撃に失敗し戦況が停滞していて、危機を煽ってさらなる西側の軍事援助を得たい。

 「プーチンは悪者」という前提で物事を考えると物事が見えなくなる。

 日本の専門家と言われる人たちもプロパガンダに惑わされ目が見えなくなっている。

2023年7月6日