ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

自然災害がキリスト教を広めなかった?

 このところの豪雨で熊本を始めとして50人以上の死者が出て深刻な浸水被害が出ている。

 日本は本当に自然災害の多い国だ。日本では地震雷火事親父とむかし怖いものをあげていた。

 ほとんどのヨーロッパ諸国では地震がない。もちろん地震が原因となる津波もない。雷はあるが台風は来ない。ヨーロッパは日本と同じ温帯気候である国々であるにも関わらず、地震と台風という大きな自然災害がない。

 火事についてもヨーロッパは古い時代から地震がないので石造りの家を建てることができたので日本に比べれば歴史に残る大火災は少ないはずだ。日本の大火事は木造建築によるものだが、これも地震が多いから木造になったもので間接的に自然災害と言える。

 私はタイに駐在しているときに緊急事態対策マニュアルを作るようにタイ人の人事総務マネージャーに指示を出した。しばらくして持ってきたマニュアルの緊急は火事だけしか書いていなかった。

 そこで私は緊急事態というのが火事だけではないだろう、とまで言って言葉を詰まらせた。なぜならばタイには地震はないし台風はないのだ。緊急事態と言えば火事しかない。当時雷で時々停電することがあったし長雨で洪水になるところもあったが、火事以外の災害といえば他にはほとんどなかった。

 日本は本当に大自然災害の多いところだ。大津波や台風で人が亡くなったら自然の神様がお怒りになったと思うのが自然な人の思いだろうし、大地震で人が亡くなり街が崩壊したらこれもやはり自然の神様の祟りではないかと考えるのが普通のように思う。

 キリスト教などの一神教が日本に広まらなかったのはほかにも理由があろうかと思うが、ニュースで大洪水が熊本を襲っている様子を見ると、自然の神様がいると思うのが自然と思えるし、そこで一神教を崇拝しなさいと言われても何やら絵空自のようで意味がないように思える。

 ビデオでは何度もみたがあの大津波がせまってくるのを見てキリストに拝むのではなく自然の神様を拝むのが普通だと思う。

 そんな思いを多くの日本人がして16世紀キリスト教伝来以後それほどキリスト教がひろまらなかったのだと肌で感じている次第だ。

2020年7月9日