「疫病の徹底研究①人類の歴史は疫病との闘いの歴史」を読んだ。
子供向けの本で池上章氏監修。彼の社会評論は別としてNHKの「習慣こどもニュース」のキャスターをしてたこともあり分かりやすくよくまとまっている。
是非とも日本の政治家、官僚、医師、たちはこの本を読んで疾病の基本を学びなおすべきだ、と思った。わずか40ページの本で大人なら10分で読める。
この本に記載している人類の疾病について主なものをまとめてみた。少々多いので間を飛ばして読んでいただいて構わない。
マラリア:
古代ローマ東方発祥地とみられ人の交流により都市ローマに伝播。湿地の多い都市ローマはマラリアを媒介するハマダラ蚊の温床となり感染が広がる。さらにローマ帝国の拡大によりヨーロッパ全体に広がった。マラリアの流行で人口が減ったことがローマ帝国滅亡の一つの理由と考えられている。
中世の十字軍の遠征で西ヨーロッパに中近東から持ち帰られたと考えられている。さらに18世紀奴隷貿易によりアフリカ、カリブ海、中南米に広がる。
ペスト:
中央アジアまたは中国が発祥地。13世紀モンゴル軍がネズミやノミを媒体にヨーロッパに持ち込む。ヨーロッパ人口の三分の1から三分の2にあたる2000万人から3000万人が亡くなる。
梅毒:
南北アメリアの風土病。コロンブスが新大陸からスペインに帰国した際に持ち帰った。その後ヨーロッパ全域に広がり、さらに欧州各国の植民地政策で世界に広がった。
天然痘:
16世紀旧大陸から新大陸にスペイン人が持ち込む。アステカ王国(現在のメキシコ)はコルテスの攻撃よりも天然痘で混乱したことが滅亡の原因と考えられている。
コレラ:
インドガンジス川流域の風土病。18世紀インドを植民地にしていた英国に伝播。ロンドンで大流行しその後全世界に伝播。
16世紀フランスナポレオンのロシア遠征でロシアまで感染が広がる。ロシアはその後長期に渡り発心チフスに悩まされることになる。
スペイン風邪(インフルエンザ)
名前と異なりアメリカが最初の発祥地と考えられている。第一次大戦にアメリカが参戦、アメリカ兵が欧州に持ち込みその後世界にひろまり4000万人〜5000万人の死者が出る。
お分かりいただけただろうか。世界的な疾病は風土病が人間の移動によって伝播されて大流行になる。大きな被害を受け場合によっては文明が消滅する。
新型コロナウイルスも同じだ、ほんの数十年前なら中国内陸の田舎町の風土病で終わっていたものが飛行機などの交通手段による人の移動で世界に一気に広がってしまった。疾病の対策はその歴史をみれば人の移動を止めるのが一番だ。
米国など疫病の歴史から「人の移動によって伝播して災害をもたらす」という点を理解している国はすぐさま中国からの入国制限した。
些細なことばかりに気を取られる日本の政治家、官僚、医師、たちはこのことが分かっていない。今からでも中国全土からの入国は制限するべきだ。
さもなければ「疫病の徹底研究①人類の歴史は疫病との闘いの歴史」次の改訂版には以下の記述が追記されることになるかもしれない。
中国が発祥地、当時飛行機により移動が活発になっていて数か月で世界に伝播、老人など多くの健康弱者が犠牲になった。日本では安倍政権が中国からの入国制限を十分行わなかったので世界の中でもっとも早く大きな被害を被り、これがきっかけで安倍政権は8年で終了した。