ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

1940年と2020年、80年周期の世界変動

 著書「フォース・ターニング 第四の節目」ウィリアム・ストラウス、ニール・ハウ他著、で世界は80年ごとの大波に揺れているということを言っているが、この本に書いてある通り2020年は1940年から80年ぶりに大変な年になりつつある。

 1940年(昭和15年)と言えば第二次大戦はその1年前にドイツとソ連ポーランド侵攻で始まっていて、この年ドイツはベルギー、オランダ、フランスに侵攻し、イギリス軍はダンケルクから(先のブログ映画「ダンケルク」参照ください)撤退をした。

 ドイツとイギリスはバトルオブブリテンという壮絶な航空戦を行いイギリスは何とかドイツの進行を止めることができた。

 この時日本はアメリカとの最後の交渉を行っていたが、結局はドイツ、イタリア、日本の三国同盟を結ぶことにより米英との対立は決定的なものとなった。

 日本国内にはアメリカの桁違いの工業力を考えれば、アメリカとことを構えるのは客観的にみれば当たり前のことだったが、無視された。それは冷静な考えを落ち潰し、ドイツのポーランド侵攻、そしてオランダ、ベルギー、フランスの降伏をたて続けい聞いてドイツについても大丈夫かもしれないと思おうとしたのだ。

 イギリスでもドイツと和平を結ぶべきだと主張さうる勢力が強かったし、チャーチルさえも進撃するドイツとの戦争と和平の間で迷っていた。

 ただこの時日本がドイツ側に着いたことはその後の日本にとって致命的な失敗で日本は歴史に残る大損害を出して降伏した。

 80年経って2020年までの20年間中国はかつてのドイツのように破竹の勢いだった。その勢いに目を奪われ多くの中国以外の国々が中国の将来を信じていた。日中外交を日米外交と同等にするという米中日の三角外交を鳩山首相は言っていたぐらいだ。

 今になっても中国でのビジネスの可能性はまだまだこれからだと考えているビジネスマンも多いし、日本の与野党議員の中には強大化する中国とのつながりをいまだに主張する人たちがいる。

 それで多くの中道保守の多くの論客がまさか80年前の判断ミスをまた日本はするのではないかと心配している。

 今回の判断は80年前のものほど難しくない。日本は世界から孤立しているわけでないし、日米関係はすこぶるいい。天秤にかける必要などなにもないはずなのだが、それでも中国にこびる人たちの精神構造が私には理解できない。

2020年8月17日