ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

環境ビジネスは政治の気まぐれに翻弄される

 ドラコの資産運用では環境ビジネスはやめておくと言うのは大基本路線だ。

 欧州委員会原発を環境にやさしい発電として認めることとなったことはその路線が正しいことが証明されたと言っていいだろう。

 原子力発電が認められたことによって少なからず太陽光発電風力発電はいままで描いていたほど近未来ではなくまた明るいものではなくなったはずだ。

 そして今後またいつなんどききままな政府の方針転換によって影響されるかわからない。

 なぜならば環境政策はお花畑といってもいいぐらい楽観的な自然エネルギー信奉が生み出す理想と現実の乖離があるからだ。政策はこの理想と現実の間で大きく揺らぐことになる。

 そんなところに投資するのはお勧めできない。

 環境少女グレタを始めとして環境団体からは二酸化炭素を発生する石炭石油の火力発電だけでなく原子力発電についても放射能の危険があるので反対の立場を取ってきた。

 ドイツは脱原子力発電、フランスは原子力発電継続と欧州諸国でも方針は統一さrていなかった。

 だが欧州委員会原子力発電を未来の発電方式として正式に選んだ意義は大きい。

 理由は太陽光発電風力発電では到底需要が賄いきれないことにようやく欧州委員会も認めざるを得なくなったからだ。

 客観的に物事を見ることができる人であれば、太陽光発電風力発電だけで欧州の電力需要に追い付かないことは最初から分かっていたはずだ。

 しかも太陽光は夜は発電できないし電力需要が大きくなる冬場は逆に発電量が減る。風力発電は当然風のない日は発電量が減ることになる。

 ドイツは到底無理なことをやろうとしていた。

 建前は原子力発電なしだったが大量の電力をフランスの原子発電所から送電してもらうというまやかしをやっていた。

 ところがコロナ後の景気回復、天然ガス不足で、ドイツは電力不足となったのだ。

 今更石炭石油の火力発電を認める訳にいかないから、二酸化炭素を出さない原子力発電は認めることにしたのだ。

 かように環境ビジネスは理想と現実との間で揺れうごく、しかも政府の援助なしで成り立たないビジネスに投資するのはやめておいた方がいい。

 

2022年1月3日