ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

「流動性」と「出口」がない太陽光発電、100%絶対やめておいたほうがいい。「出口」

 昨日太陽光発電は現金化するのが容易くない、「流動性」がないと言う話をしたが、今日は「出口」がないことを説明する。

 不動産投資の場合購入するときに「出口」を最初から考える。

 「出口が見えないからやめておきます」と不動産投資を断る時がある。

 数年から数十年不動産を所有したあと最後、売却するのか。建物を壊して新しく立て直すのか、更地にして土地だけを売るのか、そのまま朽ちるまで持ち続けるのか、を考えてから投資をする。

 この「出口」を考えてから投資する、は不動産投資家の間では常識だ。 

 だが太陽光発電の投資はこの基本が曖昧だ。

 というよりも何も決まっていないし、太陽光発電業者はこのことを曖昧にしか説明できていない。

 20年間経った太陽光発電設備を買ってくれる人はいるか考えないといけない。

 ボロボロになった設備だ。売電価格も分からない。

 はっきり言ってその時力関係は電力会社や政府の方が強い。20年以後の売電価格は買い手の方が強いのは明らかで買いたたかれることになる。

 電力会社からすればもっと効率のいい新しい設備から購入する方が安くつくし、国にしてもどんどん新しい効率のいい発電に切り替えていきたいはずだ。

 中古太陽光発電設備を買う人がどう考えるかも考えるべきだ。

 20年目の設備を買って20年間売電できて利益が出たとしても40年目にはどうしたらいいのか考えるはずだ。どうしようもない40年前の設備と誰も欲しがらない土地が残ることになる。

 さらに20年後自然エネルギーの市場がどうなっているかも想像すべきだ。

 省エネと人口減で総電力消費は減る。また自然エネルギー発電は発電時間が自然に影響されるのですべての需要を賄うことはできない。

 すでに九州電力は夏に自然エネルギーの購入を一時やめたことが大きなニュースとなっている。 

 さらに野建てで電気を起こして送電するという方法は送電損を考えるとコストが高いく、今後太陽光発電は各家庭がやる小規模なものが主流となっていく。

 20年後、電気は売れない、ボロボロの設備は残る、売れない土地には固定資産税がかかる、そんな状況が待っていると私は思っている。

 「売電価格は安くなっていますが、設備も安くなっているので採算は合いますよ!」というのが今のセールストークのようだが、出口はどうなっているのか徹底的に聞いてみるといい。

2022年1月7日