ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

日本人の平均学歴が上がって立場が弱くなってしまった人たち

 日本人の平均学歴が上がって社会的地位、立場が弱くなってしまった典型的な職業は教師だろう。

 日本の高度成長前まで学校の先生は地域社会で尊敬される職業だった。

 学校の先生の多くは4年生の大学を出ていた。こどもを預ける親たちは大学を出ている人は10%以下だった。そしてこどものお爺さんお婆さんは小学校卒、良くて中学卒という状況だったのだ。

 戦後の学歴社会は人々の進学率を急激に高めた。結果2年生短大、4年生大学を出ている親たちが増えた。中にはこどもの先生よりも偏差値の高い大学を出ていたり、大学院を出ている親も現れることとなった。

 その結果教師とこどもの親たちの力関係は急激に変わってしまった。「尊敬される人」から「こどもの教育をしっかりやってもらう人」に地位は大きく落ちてしまったのだ。

 同じように社会的地位、立場が弱くなってしまったのがマスコミの人達だ。

 視聴者や読者の教育レベルが上がってしまった結果、くだらない番組や記事を書くと一般人の見識のある意見に批判されることになってしまった。

 勉強不足のマスコミは新聞購読者やテレビ視聴者の急激な下落となっている。バカな番組や左寄りの意見ばかりのマスコミはよりまともな読者や視聴者からみはなされているのだ。

 最近インターネットの普及で今まで黙らされていた視聴者や読者が物を言えるようになったことが大きい。だが根底には双方の見識による地位の大きな逆転があるのだ。

 マスメディアは教師のように昔と同じように大学で勉強したことだけで一生生きていけると誤解していた。一方で読者や視聴者は社会に揉まれて続けている。それは時間とともに大きな力の差となってきたのだ。

 昨今のマスメディアの凋落はインターネット普及は単にきっかけであって、真の原因は彼らがすでに一般庶民に見下されていたからだ。

2022年2月5日