プーチン大統領は今回のウクライナ侵攻で最大の目的であったNATOのウクライナへの拡大を阻止することができた。
NATOはウクライナに武器供与を行いロシアに経済制裁を課したが、NATO軍を派遣することはなかったし今後もないだろう。
プーチン大統領は世界からの猛烈な批判と経済制裁を受けることになったが当初の目標を達成し大成功と言っていい。ロシアに対する制裁はいずれもプーチンは予想していた範囲にちがいない。
唯一プーチン大統領の誤算はロシア軍が思ったほど強くなかったことと、それを世界に知らしめてしまったことだ。
ロシア軍は一気にウクライナの穀倉地帯を蹂躙しキエフは数日で陥落するだろうと予想されていたのに今日2月28日に至ってもまだ首都はロシアの手に落ちたというニュースは届いていない。
ウクライナが徹底抗戦を続けるのであればNATO側は武器の供与を惜しまないだろう。これによって作戦計画が遅れているロシアはさらに進軍できない状況になる可能性がある。さらに市街戦になった場合戦車を使うことができないので泥沼の戦いになる。
その結果「ロシア軍は大したことない」というイメージが世界に広がることになる。
ロシア軍は歴史的にも結構負けている。日露戦争で負けただけでなくナチスドイツにもかなりやられていた。またアフガニスタンでも負けて撤退している。
ロシア軍が短期で決着をつけられない場合は次から次へとNATO側から武器の供給をうけることになって時間とともにロシア軍側が不利になっていくことになる。
すでに多くのNATO側の武器がウクライナに持ち込まれた以上、たとえゼレンスキー大統領が追放されたとしても戦いは続いてしまうだろう。
また停戦協定が結ばれることがあったとしてもそれはしばしの停戦であって、ロシアがウクライナを完全に制圧するか撤退するまで戦いは続くことになる。
2022年2月28日