ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

ロシア軍は本気で治安だけが仕事だと思っていた。キエフ侵攻は最低2週間はない。

 ウクライナの捕虜になったロシア兵士は「訓練に来たつもりで戦うつもりはなかった」「ウクライナの人達に歓迎されると思っていたら全く逆だった」などと証言している。

 当初末端の兵士が戦うつもりがなかったと言うのはロシア軍の上下下達が十分でなかったか、戦う寸前まで情報を漏らさないために兵士に本当のことを言なかったのかと思っていた。

 だが推測するにロシア軍は一部の先制攻撃部隊以外戦うつもりがまったくなかったと見る。

 どういうことかと言うと以下の通りだ。

 ロシアは今多くの軍事専門家が言いうようにゼレジンスキー大統領はロシア軍のミサイル攻撃や空挺部隊の首都突入で恐れをなして降参するか亡命するとみていた。

 ロシア軍の筋書としては20万人のロシア軍が同時にウクライナに侵入、ウクライナ人の半数はロシア支持なのでウクライナ人の半分はロシア軍を歓迎する。反ロシアのウクライナ人の反攻もあるかもしれないが、クリミア半島占領時の経験から限られたもののはずだと予想した。

 なので20万人のロシア軍は最初から戦う必要はなく、各都市に展開して治安活動を行えばよいと考えていたのだ。治安維持だけを考えてたので当然武器弾薬は最低限しか持っていかなかった。燃料や食料は親ロシアのウクライナ人から平和裏に調達できると考えていた。

 ロシア軍は上層部から末端の兵士に至るまでウクライナで本格的に戦うことを想定していなかったのだ。

 つまり弾薬燃料食料が「切れた」のではなく、最初から「持っていかなかった」のだ。

 となるとキエフ攻略の弾薬燃料食料は全く持ち合わせていないことになる。この弾薬燃料食料を調達するには少なくとも2週間はかかるだろう。

 弾薬燃料食料の調達、部隊の再編制、兵士への教育伝達、首都攻略の作戦、などすべてをやるには1か月かかってしまうかもしれない。

 一方でキエフはこの間に城塞化される。西側から供与される何千という対戦車砲バリケードやビルの陰からロシア軍を狙うことができるようになる。キエフに侵入したロシア軍は何千と言うウクライナ兵、国際義勇軍に取り囲まれることになる。

 そんな地獄を作って待っているキエフ城塞に一か月後ぐらいにのこのこロシア軍は突入していくのだろうか。

 合理的に考えればキエフ侵攻はないという結論しかない、しかしプーチンは過去2週間合理的な判断をしていない。

2022年3月6日