ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

ロシアにとってウクライナが満州、キエフが真珠湾

 最近マスコミはロシア批難一辺倒で保守中道のネットを含めてもプーチンにそれなりの理由があったなど言ったものならば徹底的に批判されそうな状況になっている。

 プーチンウクライナに攻め入ったのは全く持って国際法違反であることは明々白々であって弁解の余地はない。しかしそこまでのことをロシアがやったことについて考察する必要はあるはずだ。そのことまで自由がないとすればそれは言論弾圧になる。

 今回のロシアのウクライナ侵攻は日本の満州国設立に似ている。

 当時日本はロシアの南下政策と対峙していて何としても中国東北部に傀儡政権が必要だった。同じようにプーチンが試みようとしたのもNATOとの間にあるウクライナを傀儡政権にして軍事的防波堤にしようとしたのだ。

 日本は五族協栄を旗印に、日本人、韓国人、モンゴル人、満州人、漢人の何れもアジア人が平和に共存できる国を作るとしていた。同じくプーチンウクライナをロシア人とウクライナ人という何れもスラブ人が共存できる国を作るとしていた。

 結局のところ日本は他のアジア人である中国、そして米英の猛烈な反発を受けて孤立していくことになる。そして真珠湾攻撃を皮切りに太平洋戦争へとなり最終的に敗北した。

 ロシアの同じスラブ系国家であるポーランドバルト三国ブルガリアなどを含めたNATO諸国の反発を受け、さらに占領しようとしたウクライナ自身に猛烈な犯行を受けて計画は頓挫している。

 日本が100年近く前にやったことを今の現代でプーチンがやっていること自身おかしいのだが、あのころ日本の歴史を思い出せばヒントがあるはずだ。

 日本は南下してくるロシアに猛烈な恐怖を感じ、欧米にたいする国民の劣等感の裏返しが国威発揚となり、そして過去の日清日露戦争勝利の成功体験が満州国設立、真珠湾攻撃に日本を向かわせたはずだ。

 今のロシアのNATOとの軍事境界線が冷戦後東に大きく移りプーチンは猛烈な恐怖を感じていたのだ。そしてロシア国民はEUとの経済的格差と反西ヨーロッパ教育によって劣等感を持ちプーチンを支持したのだ。そして過去にグリジア、クリミア半島併合などの軍事的成功をもとにウクライナに攻め込んだのだ。

 恐怖感、劣等感、成功体験が国を亡ぼす原因になると私は確信する。

2022年3月7日