太陽光発電は火力発電、原子力発電、水力発電など他の発電方式と比べてデメリットが多い。
当たり前のことなのにようやく多くの人が気が付き出しているが、太陽光発電は太陽が出ていない時でないと発電ができない。
夜間は発電ができないし、曇りや雨の日は発電量が落ちるし、太陽光が弱い冬は夏に比べて発電量が落ちてしまう。
蓄電池を備えれば発電した電気を蓄えて必要な時に使えるということを言う人がいるが、大掛かりな蓄電池が必要だし、蓄電するときにかなりの電気をロスすることになる。
蓄電池を備えることはそれを製造するときにCO2を発生している訳で太陽光発電はシステム全体として二酸化炭素の発生をみたら火力発電と変わらないという話がある。
太陽光発電が未来のエネルギーを独占することはない、その理由は太陽光発電が太陽の出ている時しか発電出来ないと言うことだけではない。
まるで太陽光発電がCO2を削減する救世主のように言われているが、いまだに日光がふんだんにあるサハラ砂漠もサウジアラビアの砂漠もオーストラリア大陸も太陽光パネルで覆われていない。
その理由は電気が蓄えられないという理由に加えて、電気は輸送には不利だという理由があるからだ。
発電所から各家庭に送電されるときに電力の半分以上がなくなっている。それは発電所と各家庭までの電線、つまり銅線の中を電気が通る時に抵抗にあって電気エネルギーが熱エネルギーとなって失われているからだ。
電気には輸送に不利だと言う根本的なデメリットがある。
一方で石油、天然ガス、石炭などは大型専用貨物船にバルクで積み込むことができる。石油、天然ガスはパイプラインでも移動可能だ。ロスなく廉価に輸送することができる。
かように考えると今ブームの太陽光発電は大規模なものは難しいと考えるべきだ。今後は太陽光を光合成してそのまま水素や炭素化合物(天然ガス)を製造する技術が主流になるはずだ。
太陽光発電にはこれ以上投資しないのが賢明だと考える。
21世紀の終わりには世界の砂漠は人口光合成のパネルで埋め尽くされると私は見ている。
2023年6月22日