ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

インドが長期投資に適切な二つの理由 その7

 インドが覇権国家になる兆しは今のところない。

 中国はウイグルチベット、モンゴル、などの民族の土地を占領して支配し主権を奪い自由を奪い同化を強制したり、歴史を捏造して東シナ海の諸島やサンゴを島にして海洋進出をし周りの国々に脅しをかけたりしている。しかしインドは覇権を目指すことはないだろう。

 インドは現在中国、パキスタン、などの周辺国と国境紛争がある。今後も小競り合いや戦闘は行われるだろう。だが積極的に隣の国や民族を占領して支配することはないとみる。

 中国人には過去に先進国に植民地とされた猛烈な劣等感があってそれがエネルギーとなって他民族支配や海洋進出のような覇権に現れている。

 インド人は過去にイギリスに植民地とされたわけで劣等感があるはずなのだが少なくとも私が知っているインド人にはそのようなものが感じられないし、インド政府の外交姿勢にもその兆候が見られない。

 この点が不思議で一度インド人に聞いてみたいと思っている。

 インド人やインド政府が覇権を求めない理由はいくつかあるのだろう。

 一つには北はヒマラヤ山脈で閉ざされているし南はその先は南極になるインド洋だ。東西バングラディッシュパキスタンイスラム教徒の国で支配しても旨く行かないのは簡単に分かる。それが領土を積極的に拡大する意思がない一つの理由なのだろう。

 二つ目はインドは15の違う言葉からなる州の連合体だ。中国が漢民族が中心で他民族はすべてマイノリティーという一強状態とは違う。

 いわば言語、民族の異なった国の連合のEUのようなものだ。EUに領土野心がないようにインドも他民族の連合体であるから領土意欲がないのかもしれない。

 インドの覇権欲は間違いなくマイナスになる。インドが派遣を求めることはないと思うが念のため注意は必要だろう。だがおそらくインドは平和裏に経済成長を続け成功していくと考える。

2024年1月31日