ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

エリザベス女王と大英帝国

 エリザベス女王が亡くなった。

 英国民に弔意を表せていただきたい。

 1952年から2022年まで70年間に渡っての王位だ。 

 それは大英帝国のまさに終わりを見てイギリスが普通の国となった70年と言ってもいい。

 人類の歴史でもっとも大きな影響力を持ったのはイギリスだろう。

 20世紀はアメリカだったのかもしれないがアメリカの主な移民はイギリス人だしイギリスの植民地だった。イギリスは20世紀前半まで多くの植民地を持ち七つの海を制覇する国だった。

 今世界でもっとも通じる言葉は英語だ。このことだけみてもイギリスが歴史上最大の国家だった証明だ。

 フランス語、スペイン語ポルトガル語よりも通じるし、中国語を話す人口は多いが中国人以外の人が話すことは少ない、人口が多いと言えばインドだが共通公用語はヒンディーと英語になっている。

 1945年第二次世界大戦後イギリスの植民地の多くは独立した。

 エリザベス女王が即位する前には1947年にインド領はインドとパキスタンとしてすでに独立していた。

 その後1960年代はアフリカ諸国が次々と独立していった。

 イギリスは第二次世界大戦に勝ったのに植民地の多くを失ってしまったのだ。そしてイギリスは帝国ではなく普通の国になった。

 そればかりかイギリスは経済が低迷しストライキが頻発し物価は上がると言うスタグフレーションに長く苦しめられた。

 イギリスが立ち直ったのはエリザベス女王が嫌いだった鉄の女サッチャー首相の時代だ。

 昔の帝国時代のような絶対的な力はないが、イギリスはEUから離脱して独立した政治外交経済を取り戻している。

 トラス新首相のもと国民国家の利益を優先する普通のまともな国家に今後さらに戻って行くことになる。

 グローバリストから反グローバリストへの移行。別に言いかたをすれば国際的な大金持ちの利益ではなくイギリス国民の利益を優先する政策となる。

 日本も今後同じ道を歩むことになるだろう。

 友好国、実質の軍事同盟国として日本はイギリスとの関係を深めていくべきだ。

2022年9月14日