ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

ウクライナ専門家に聞きたい、「軍事支援が続かなかったらどうなるんですか?」「軍事支援が続いたら勝てるのですか?」

 ようやく日本の軍事評論家がウクライナ戦争は「膠着状態」という言葉を使って反転攻勢は成功しなかったことを認めている。そして戦況を好転させるにはアメリカ下院議会で止まっている軍事支援案が通らないといけないと言っている。

 だが専門家たちはもしアメリカ議会で軍事支援案が通らなかったらウクライナ戦争はどうなるのかという事は言わない。逆に軍事支援案が可決した場合ウクライナは領土を奪還できるのかということについても何も言わない。

 昨年12月からウクライナ支援法案はアメリカ下院議会で可決されずにある。トランプ氏が共和党員に可決をしないように圧力をかけていると言われている。事実であれば永遠にこの法案は通らないことになる。軍事支援法案が否決される可能性が高いのに専門家たちはその時何が起こるのか述べない。

 専門家の代わりに答えよう。

 アメリカ議会で軍事支援案が通らなかったら、ウクライナは数か月から数年の間に総崩れになり大敗する。黒海に通じる主要港オデッサを失い、ロシア軍はふたたび首都キーフに迫り、ウクライナが敗戦を認めなければキーフはロシア軍とウクライナ軍が戦う戦場になって徹底的に破壊される。

 またアメリカ議会で軍事支援案が通ったとしてもウクライナの劣勢は続く。一時的にロシア軍の侵攻を止めることはできてもウクライナ軍は徐々に後退を余儀なくされる。

 2年の戦闘で明らかになったのは勝敗を決めるのはF16やレオパルド戦車のようなハイテク武器ではなく兵員と砲弾の数だということだ。西側の支援をウクライナが受けたとしても、ロシアは兵員と砲弾の数で圧倒的に優勢だ。

 アメリカの軍事支援案が可決されてもされなくてもウクライナが勝利することはない、それだけでなくウクライナは破壊が続くか破壊がしつくされるかのいずれかになる。

 冷徹な予想だがこれが現実だ。専門家は客観的にウクライナの将来をこのように述べるべきだ。

2024年2月24日