日本のマスコミはトランプ氏がどうして再選される可能性があるのか本当のところは分かっていない。
なぜならばトランプを支持する人たちを取材したことがないばかりか話をしたことがないからだ。
日本のマスコミの駐在員たちはワシントン、ニューヨーク、ロサンゼルス、などの民主党が優勢な大都市に住んでいる。そして普段民主党員が多いアメリカのマスコミ、金融証券関係者、グローバル企業に囲まれて取材を行っている。
一方でアメリカの共和党はアメリカの比較的田舎で優勢であり、地元企業などグローバル企業で働いていない人が多い。
日本の記者はほとんどの時間を都市部で過ごしていて何か事件でもない限り田舎まで行く機会はない。おそらく事件があったとしてもアメリカのニュースをそのまま日本に送るだけで取材をすることはまずないのだ。
もともとリベラルでなくても周りに民主党員ばかりだと民主党寄りになるのは当たり前だ。其ればかりか思考が固まってしまって共和党員は訳の分からない人たちでトランプ氏を支持するなど気が狂ってると思うようになるのだ。
私はかつて仕事でアメリカの田舎を車で横断したことがある。
多くの共和党員は田舎者だが物事の常識があって日曜日に教会に行く真面目な中間層だ。場所にもよるが統計にあるように白人の比率はやや高いように思う。
そんなまともと思われる人たちがトランプ氏を支持しているのは気が狂ったわけでもなくきちんと理由があると考えないといけない。
共和党員が考えていることは以下の通りだ。
自国が直接間接危険に晒されたり不利になる場合は戦うが無駄な戦争はしたくない、海外のことはあまりよく分からないが中国は独裁国家で米国の脅威になるので徹底的に締め上げるべきだ、妊娠中絶は生まれる前だが人を殺すことになるので止めるべきだ、選挙は日曜日の二日後の火曜日に投票所で行うべきだ、田舎で電気自動車など危なくて乗れない、移民は否定しないが違法移民はそもそも法律違反で治安が悪化する、普通にインターネットで調べればトランプ氏の裁判はデッチ上げだという事が分かっている、シェールガスを開発して地方産業を活性化しインフレを止めるべきだ。
読者には意見の異なる部分もあるだろうが概ねまともな主張だと私は考える。
トランプ氏はまともな常識、知識、価値観をもった人たちに支持されている。トランプ氏は多少予想不可能だが、まともな支持者の世論を無視するわけにはいかない。「もしトラ」でアメリカと世界が混乱することはないし、むしろ安定することになる。
２０２４年３月２日
