ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

ウクライナが核を捨てたという不都合な真実

 ソビエト連邦が崩壊した時1991年ウクライナは独立した。

 ソ連が所有していたウクライナ領域にあった武器の多くはロシアに引き取られることなく残された。それには航空母艦核兵器である大陸間弾道弾が含まれる。

 だがウクライナ政府は航空母艦は中国に売り飛ばし核弾頭はすべて解体して無力化した。

 その結果ウクライナは非核国家となった。ウクライナは西側諸国の理解を得ることに成功し援助を受けることができた。

 だがウクライナNATO加盟は一向に進まず、またロシア寄りの政府が誕生するなどして、ロシアと西側のどちらにつくかが揺らいだ。結果いずれの核の傘の下にも入らない不安定な状況が続いていた。

 歴史にもしはないがウクライナソ連時代の核兵器を継続して持っていたらロシアは簡単にウクライナ侵攻をすることはできなかっただろう。

 2022年2月ロシア軍はキーフ目指して進軍したが、もしキーフに侵攻したらモスクワに核をぶち込むと言えばプーチンは引き下がったはずだ。

 ロシアの侵攻、ウクライナの敗色、は「核を廃絶する」というきれいごとを鵜呑みにして核の傘を捨ててしまった国家の結末と言っていい。

 ウクライナが負けると台湾有事となり日本が危機に陥ると警鐘をならすが、その前に核を捨てた国家には敗北が待ち構えていることを日本の外交専門家は指摘しないといけない。

 安易にアメリカの核の日本持ち込みに反対すべきではない。そして本当にウクライナの外交を反省するのであれば、日本自身が核保有をすることを考えなくてはいけない。

2024年3月14日