東京都心のマンションはブランドとなっているとマンションジャーナリストの榊敦司氏は言う。
先日大学の同窓会の名簿を見る機会があった。
地方大学の体育会サークルの卒業名簿だ。
昭和、平成、令和と毎年5人から15人ぐらいの卒業生の住所が載っていて全部でおよそ500人ぐらいかと思う。
地方大学なので地元や関西に就職して残っている人たちが半分ぐらいいるが、もう半分は大手企業に就職し全国を転勤しているようだ。数パーセントは海外の住所になっている。
その中で東京6区と呼ばれる新宿、文京、渋谷、千代田、中央、港区、に住んでいるのは10人に満たなかった。
卒業名簿で東京6区に住んでいるのは1名はまだ若く大手銀行員の社宅のようだ。大手広告代理店会社が1名、大手会計事務所が1名、どうも実家が東京6区だったのが1名、ほか数名という感じだ。
東京に本社を置く一部上場会社に就職した人たちのほとんどは千葉、埼玉、神奈川の通勤時間1時間程度の所に住んでいる。
大学を卒業していい会社に入っても地方出身者が都心の東京6区に住むことは普通出来ないことが分かる。
地方から出て来て東京郊外に住居を構え都心に通勤してきた人たちは住めば都で今のところがいいと思い、みんなが東京都心に住みたいとは思っていないだろう。だが東京都心に住むことはこそこ収入の高い人たちにとっても最近の都心不動産高騰の前から難しいことだった。そもそも高くて東京都心には住むつもりはなく余裕はなかったのだ。
2024年4月25日