ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

東京山手線内のジモチーたち

 東京の山手線内に住みだして地元の人たちを知ることになったが、それ以前は東京で仕事をしながら不思議なことにほとんど東京の地元の人達、山手線内のジモチーを知らなかった。

 地方から東京に出て来たので就職すると会社は東京山手線内だが住むのは通勤圏1時間の千葉、埼玉、神奈川だった。そして仕事相手は同じく地方から東京に出てきた人が多く、また電車に乗って千葉、埼玉、神奈川に住んでいたので週末に東京山手線内に住んでいるジモチーたちと知り合うことはほとんどなかった。

 私が知り合った山手線内ジモチーたちは意外と地味だ。親から受け継いだ土地建物に住んで小さな自営業や失礼ながらそれほど給与は高いとは思えない仕事をしている人が多い。

 みなさん余裕がある感じがする。地方から出てくれば通勤時間1時間の社宅に入るか、それがだめなら賃貸か不動産を買う必要がある。ほとんどの人が賃貸料やローンに給与から毎月10万円以上を30年以上に渡って支払い続けなければならない。

 だからたとえ一流企業に勤めて給与が高くても余裕はない。

 しかも地方出身者が通勤時間30分以内のところに不動産を買うのはまず不可能だ。毎日1時間以上かけて通勤することになる。

 一流企業に勤めていても住宅費で金銭的に余裕はないし毎日長時間通勤で時間もないということになる。

 だが東京山手線内ジモチーたちは住宅の心配はないし満員電車に長時間揺られることもない。結構空いているバスや自転車、徒歩で通勤している人もいる。

 山手線ジモチーたちは親や祖父母が東京に来た人たちが多い。山手線内で不動産価格が高いので自分の代で山手線内に住んでいる人はよほど高収入の人に限られる。

 数十年早く親や祖父母が東京にきただけであとから東京に来た人たちよりも余裕のある生活が出来ている。世の中不公平なものだがそれも現実。そしてそれは運なのだ。そう思ってあきらめるしかない。

2020年9月20日

 

  

 

2020年9月20日