ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

東京6区の不動産価格は上がり続けている。その4 東京多摩地区の不動産はすべて”売り”

 日本の都道府県の中で2020年に比べて2050年に人口が増えるのは東京都だけと述べたが、その東京都をもう少し分解してみてみよう。

 東京23区以外の東京都の西側の市町村部を多摩地区という。

 多摩地区がどうして東京都なのか今一つ分からない。何らかの歴史的な理由があったのだろう。もともとほとんどが武蔵野国だったから東京23区を東京にして多摩地区は埼玉県でよかったように思うがなぜか東京都になっている。

 一説によると神奈川県になるところだったが自由民権運動が激しく東京都に入れて直轄にしようとしたとの話もある。

 東京都は大きく分けて東京23区、多摩地区、伊豆諸島、になる。

 東京23区の多くは今後も人口増加が予想されるが、伊豆諸島は人口減少となる。多摩地区はまだらだ。

 国立社会保障・人口問題研究所の予想によると人口増加は2020年を100として稲城市108.6、武蔵野市105.8,狛江市(こまえし)104.6,調布104.4,三鷹103.6、小金井102.3、国分寺100.9だ。

 他の市町村はおよそ90台であきる野83.8,羽村は78.2は90を切っている。 

 多摩地区は全体的に人口減少が少なく長期投資にまずいとは思えない。だがもう少し詳しく見るとそうでもないことが分かる。

 100を超えて人口増加が見込まれる地域は東京23区に隣接あるいは中央線、小田急線、京王線で都心まで1時間以内で通勤できるところだ。渋谷や新宿に近い市だけで都心から離れるほど人口減少は大きい。

 ここからは個人の意見だが、多摩地区は東京の名前がついていることと東京に近いという事以外に魅力がない。

 神奈川県の湘南地区のような海があるわけでもないし、千葉のように温暖な気候でもない、埼玉のように新幹線で東日本にどこへでも簡単に行けるわけではない。多摩地区の人達は怒るかもしれないが住むには千葉や埼玉より魅力がない。私には住んでみたい街トップ争いをしている吉祥寺ですら井之頭公園があると住む人はいうかもしれないが単に寝るだけのベッドタウンにしか見えない。

 私は今後東京都の多摩地区の人達がこの予想以上に23区や神奈川、埼玉、千葉に移住すると見る。多摩地区は奥多摩町や八王子を起点に猛烈な勢いで調布、武蔵野、狛江、三鷹までが人口減少になるとみている。

 東京多摩地区の不動産は原則「売り」でいいと私は考えている。

2024年4月27日