ドラコの資産運用 織田俊夫

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確率とマグニチュードの恐ろしい関係:コロナウイルス

 本日2020年2月2日コロナウイルスの中国感染者は13700人、死者は304人、日本に武漢から帰国した565人のうち8人が感染者だ。

 先の投稿で賃貸業における「殺人事件リスクの確率とマグニチュード」と同様にコロナウイルスについても考えてみたい。

 コロナウイルスにどのぐらいの人が感染しているかについて考えてみる。まず中国が発表する数値は全く当てにならないと考えるべきだ。中国政府が発表している13700人の感染者と304人の死者が意味するところは感染者13700人以上、死者304人以上ということでしかない。

 中国政府のデータを無視すると信頼できるのは武漢からの帰国者の数字だ。これは日本政府が管理していて嘘はない。帰国者565人の内8人感染者というのは1.4%だ。衛生をしっかりしていた集団なので武漢全般ではこれ以上の感染率のはずだ。

 武漢は1100万人、そして湖北省は6000万人だ。単純に1.4%の罹患率で人口に掛けると武漢で感染者数は15万人、湖北省で84万人といういことになる。

 とんでもない数字に思われるかもしれないが、中国政府の情報を無視し日本政府の情報を信頼して推計するとこうなる。

 つまりインフルエンザに近い感染力があり罹患する確率の高いリスクなのだ。

 では感染するとどのぐらい大変か、その被害規模、マグニチュードを見てみよう。

 中国の感染者数はもっと多いだろうし、同様に死者数も多いだろうから感染したらどのぐらいの確率で死亡するかは中国政府のデータからは分からない。

 日本ではまだ死者が出ていないので今のところ致死率は0%だ。フィリピンで1名亡くなったというニュースが流れているがいずれにせよ中国国外でどの程度の致死率になるかは分からないと言っていいだろう。

 当初日本政府やWHOは十分な医療が整っている国ではそれほど重篤になる危険はないとみている節がある。

 かつてインフルエンザA型で厚生労働省は無意味な水際作戦をした。機内消毒をしたり米国修学旅行生を旅館に閉じ込めたりしたが、結局インフルエンザA型は日本に蔓延し今は普通の病気の一つになっている。

 厚生労働省はインフルエンザA型と同程度の死亡率であれば(本当は毎年インフルエンザで多数の人が亡くなっているのだが)水際で防ぐのは意味がないと考えていてそのことが日本政府の初動の遅れになったのではないだろうか。

 医療の整った日本で死亡率が低い可能性はある、しかしそれは信頼できない中国政府の情報であり、本当にマグニチュードが小さい、つまり死に至る病気でないことが分かるまでは迅速で最悪を考えた対応が必要であると考える。

 

コロナウイルスは世界に蔓延する、だがその致死率は低い」と推測できるがそれが本当に分かるまでは厳戒態勢すべきである。

投資はご自身のリスクと判断でお願いします。