「どんな物件を買ったらいいのか」という質問がよくあるが同じ一つの不動産でも所有する人によってその価値は異なってくるし、同じ人でもその人の年齢によって価値が異なってくる。
例えば都心まで1時間未満の通勤できる郊外の一戸建ては子どものいる家庭にとっては住みたい物件だ。だが単身者にとっては不便だしできれば都心のワンルームの方が便利でコスパもいい。
また同じ子どものいる家庭でも子どもたちが独立して老人になれば一戸建ては部屋が余って広すぎる。さらに歳をとって車の運転ができなくなるとスーパーや病院の近くのコンパクトな一戸建てかマンションの方がよくなってくる。今ご存知の通り大都市の郊外で生じていることだ。
この様に同じ不動産であっても人によって、あるいは同じ人でも年齢によって異なってくるが、同じことが投資不動産においても言える。
例えば鉄筋のファミリータイプ一棟の場合借入をするとあまりキャッシュフローは期待できないが、10年とか30年後の売却時に借入金が少なくなっていて売却益が生まれる。このような物件はサラリーマンをやっていて不動産が副収入である若いひとには魅力的だ。
だが同じこの物件でも家賃収入が銀行返済額とあまり差がなく必ずしもキャッシュが毎月プラスにならないので現金収入を期待する人には向いていない。
また同じサラリーマンでも定年退職して収入が家賃だけになったとるすとキャッシュフローが少ない鉄筋のファミリータイプよりも中古木造アパートのワンルームが良くなったりする。
さらに子どもへの相続を考えれば選ぶ投資物件も異なってくる。
投資不動産を購入する際にはまずは現在の資産と収入の状況を確認しそれが今後10年どのようになるのか、さらに自分の人生がどのようになるのかを考えるべきだ。できれば10年先まで考えてその上で購入する不動産を探すべきだ。
2020年4月23日