ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

アメリカ、理想主義でこける民主党と現実主義で点数を取る共和党

 繰り返すがアメリカの民主党は数少ないまともなリベラル政党だ。だがリベラル政党というのはなぜかしらおかしくなってしまう。アメリカの民主党も例外ではなく原因を探りたい、そして民主党に再生をしてもらいたいと思う次第だ。

 公民権運動によって黒人を含めた多くの人が平等に選挙権を持つようになり、アメリカ国民全体の支持を受けて理想を実現した。民主党は広くマイノリティーを支持者に入れて勢力拡大に大成功したと言っていい。理想を掲げれば人々は集まってくる。

 民主党はこれに味をしめて第二弾、第三弾の理想主義を掲げた。

 新しい理想主義が必要だった、それは「公民権運動」でマイノリティーの要求が一応達成されてしまったからだ。少なくとも表向きの差別はできなくなり、50年前とは比べ物にならないほどマイノリティーの政治的、社会的、経済的地位は上がった。

 マイノリティーをさらに引き留めておかないといけない。そして都市部の知識層を支持層に入れるために次なる理想が必要だった。

 だがその後の民主党が掲げた理想はあまりにも稚拙だった、ゴア副大統領の「地球温暖化反対」、オバマ大統領の「核廃絶」が続けてこけてしまった。

  このブログでは詳細は避けるが地球温暖化CO2原因説についてはおそらくまともな学者の95%が疑問を呈している。(詳しく「地球温暖化「CO2犯人説」は世紀の大嘘」を参照ください。)

 またオバマ大統領は核無き世界を演説して多くの人々に感激を与えたが、北朝鮮もイランもその間に着々と核開発を進めてきた。そして中国も野放し状態だった。

 国連のIPCCは最近になって「地球温暖化」から「地球気候変動」と微妙に温暖化という言葉を外し、パリ協定後次の協定はできず会議を繰り返すだけで実際には破綻している。共和党トランプ大統領はパリ協定から離脱した。

 共和党トランプ大統領は米ソ中距離核廃絶条約を破棄し中国を含める必要があると現実的な交渉を始めている。またイランの核合意は破棄して力による押さえつけをしている。そして皮肉なことに力による圧力で北朝鮮は交渉のテーブルにつけさせた。

 民主党員にとってトランプ大統領は「CO2を排出し続け、核廃絶を考えず、力で世界を押さえつける」野蛮な大統領だ。

 だがそれは否定できない現実だし、もし民主党が再び政権を取るのであればその事実を受け入れる現実主義が必要である。

2020年5月30日