ドラコの資産運用 織田俊夫

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映画「ダンケルク」スピットファイアがかっこよかった

 映画「ダンケルク」を観てきた。

 1940年フランス北部に追い込まれたイギリス軍30万人がドーバー海峡を渡って帰国する実話だ。浜辺に追い込まれたイギリス軍はドイツ軍の銃砲撃、空爆、魚雷攻撃、に見舞われながら、イギリスの徴用された多数の民間船の協力のもと撤退した1日を描いている。

 中でもイギリス空軍スピットファイア戦闘機が出てきたが、この戦闘機日本のゼロ戦(ゼロ式艦上戦闘委)と共に同時代の名戦闘機と呼ばれている。

 ビルマ戦線でスピットファイアゼロ戦が戦ったことがあってゼロ戦が勝った戦歴があるようだ。

 ゼロ戦航空母艦から発着する艦上戦闘機でその分制約が大きいにも関わらずゼロ戦スピットファイアより強かったというのはすごい話ではある。ただスピットファイアの実践配備は1938年(昭和13年)であるのに対してゼロ戦は1940年(昭和15年)である、このころの軍事技術開発は目覚ましいスピードであったのでスピットファイアが2年古いというのは考慮すべきかと思う。

 第二次大戦の実践記録は一部のアメリカのカラーフィルムが残っているが、色はそれほどよくないし、そもそもほとんどの記録は白黒だ。

 この映画はドーバー海峡の空、欧州のうすく雲がかかった空の光をそのまま表現していてそこにスピットファイアが戦隊を組んで飛んでいく姿が見られる。

 最初の画面でフランスの街を兵士が銃撃を受けながら逃げるがその街並みは今のフランスの田舎の暖かい薄いピンク色をした建物が並んでいるところだった。

 日本軍が戦った南洋の島も白黒だと分からないが、沖縄諸島のように真緑のジャングルと透明で真っ青な海であったはずだ。我々が海水浴にいく緑の島と青い海で多くの日本兵たちは戦士していったのだ。

 この映画は1日の撤退の実話を複数の人の視点から描いている、その視点から見る映像の光と色が美しいのだが我々が普段見る普通の物なので戦場がとても身近なものに見える。

 「その数年後イギリスは撤退したフランスのノルマンディーに上陸して反撃を始め最後にナチスドイツに勝った」と最後に言いたいところなのだろうがそれをあえて言わずに撤退が成功したことだけ言っているのはイギリス人らしい奥ゆかしさなのか、撤退という不名誉な作戦に全力を費やした人々を描いたこの映画の価値を高めていると思う。

2020年8月9日