ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

資産運用、不動産はなにより運、そう思わないと失敗する。その2

 私が不動産賃貸業を何とかやっているのは単に二つの運に恵まれたからだ。

 決して実力ではないし先見の明があったわけではにない。

 ひとつは一棟物専門の良心的な不動産会社にたまたま会ったからだ。本当にそれは偶然以外の何物でもない。

 私は50歳まで海外駐在と日本での勤務を繰り返してきたため、たまたま会社が都度運よく社宅を用意してくれてた。

 会社が設定している社宅の期限の前に海外駐在になるということが繰り返されていたからだ。社宅なので決して広くなかったし通勤に時間がかかることもあったが綱渡りで50歳まで自宅を買う必要がなかった。

 いよいよ社宅から追い出される時期が来た時に出会ったのが一棟専門の業者だった。通勤1時間ぐらいのところにマンションを探している私に対してそれは根本的に考えが間違っていると指摘された。これから予備校や大学に通うこどもたちのことを考えて東京の都心の小さなマンションを探してくれた。

 地方から出て来て通勤電車に揺られることが普通だと思っていた私にとって山手線内に住むということは夢にも思っていなかった。その業者は何のためらいもなく子どもの大学進学を考えるのなら山手線内しか選択はないと言いきった。

 運がよかった二つ目はその時期が民主党政権の最後、安倍政権発足のほんの少し前の2011年だったということだ。

 今新型コロナでやや頭打ちしているが東京の中古マンションは2011年に比べて6割から8割値上がりしている。2011年民主党政権末期東京の不動産は買い手がつかず底値の状態だった。

 そんなときにたまたま住まいが必要となってマンションを買ったのだ。そしてたまたまその時に知り合った不動産会社のアドバイスに従って東京都心のマンションを買ったのだ。

 購入したマンションは1年間在庫となっていて交渉したらさらに数十万円値引きまでしてくれた。正直その時大不景気だったのでこんなマンションを買っていい物かとかなり心配になっていた。だが心配は安倍のミックスですぐに消えふせその後マンソン価格は上がっている。

 そしてその業者は不動産賃貸をやってはどうかと提案してきた。恐る恐る始めたのだがたまたま市場は冷え切ってて今では考えられないほど高い利回りの物件がいくつもあった。

 もし自宅を買うのに違う業者に電話をしていたら間違いなく神奈川県の通勤1時間のマンションを買っていたに違いない。そしてこどもは予備校に往復2時間以上、なので大学入れたかどうか分からない、入れたとしてもまた往復2時間以上の生活をしていただろう。

 もし2011年に不動産賃貸業をしていなければ利回りの悪い物件を購入して資金繰りに苦慮していたに違いない。

 私は不動産賃貸業を安易に進めない。私がそこそこ(今までの所)やっているのは単に運がよかっただけだからだ。

 物件価格が上がってしまい利回りが落ちている今、不動産賃貸業を始めるのはリスクがあり過ぎると思う。

2020年10月13日