ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

レイムダックになったバイデンと日本の弱い新首相が中国を台頭させる

 今中国包囲網は空白ができているかもしれない。

 バイデン大統領はアフガン撤退で失敗し厳しい非難を浴びている。

 選挙中トランプをこき下ろし、何としてもバイデンを大統領にしようとしていたアメリカのマスコミも手のひらを返して痛烈なバイデン批判をしている。

 バイデンは任期4年の最初の9か月でレイムダック状態になった。

 バイデンに万が一のことがあった時に大統領になる副大統領カマラハリスも極めて評判が悪い。これも選挙中カラマハリスよりだったアメリカのマスコミに総スカンされている。

 メキシコ国境の不正移民に何ら対策を取っていなかったことがばれてしまったからだ。さらに彼女のエリートっぽい発言も嫌われている原因のようだ。

 米国はこれから3年3か月ボスを失って漂流することになる。

 ブリンケン国務長官はトランプ政権の外交をきちんと受けついてきた。今後彼はさらに重要な仕事をしていくしその能力のある人だろう。だがアフガンでの失敗は民主党政権全体がうまく動いていないことの現れだ。

 今世界の外交で一番重要なのは価値観を共有しない中国をいかに抑え込むかということだ。

 その包囲網は日米安全保障条約を基本とする日米同盟を基礎に英国、オーストラリアで連帯しさらにインドが加わっているといっていい。ドイツ、フランスはようやく中国包囲網へかじを切ったところだ。

 中国包囲網の根幹をなす日本と米国のうち米国が揺らいでいる。そしてそれは今後3年以上つづくのだ。

 一方の重要国である日本は菅首相が退陣することになった。菅氏は安倍氏の外交をそのまま受け継ぎ、派手ではなかったものの台湾海峡の有事は日本の有事と明言し中国包囲網をさらに強化したと言っていい。

 だが総裁選挙に立候補している岸田氏、河野氏高市氏、の3人の中で安倍、菅外交、すなわち中国包囲網戦略を安心して任せられるのは残念ながら高市氏しかいない。

 もし、岸田氏や河野氏が首相になった場合、米国のトップがレイムダックの状態を考えると日米同盟、中国包囲網は危機となり、中国の台頭を許すことになる。

 

2021年9月12日