一昨日生ガキをたっぷりバターを塗ったパンにはさんで食べるフランス人の話をしたが、そういえばチーズにバターを塗るフランス人もいた。
私はよく製造工場を訪問することがあった。
結構規模の大きな製造工場となると食堂があってお客さんも食事ができるようになっている。
日本にもあるような大きな食堂の隅に白のテーブルクロスがしてあるテーブルが別に用意されている。テーブル自身はほかの従業員がランチで使っているものと同じだ。
食事はほかの従業員とは一部同じだが違うご馳走が出てくる。といってもフランスの場合普段の工場のランチでも十分美味しい。
聞けば経営幹部のほとんどは普段はほかの従業員と同じ白のテーブルクロスなしで同じものを食べているらしい。
フランスなので昼間とは言えワインが出てくる。
その時最後にチーズが数種類出てきた。
招待してくれたお客さんが言うには
「チーズにバターをつけて食べると旨い、やってみて」と勧める。
青カビのチーズやヤギのチーズ、それだけで強力だが、バターをつけるとはと驚いた。
だが、やってみると格段に美味しい。赤ワインを流し込むと口の中で濃厚な味が広がる。
「健康に絶対悪いよね、肥満の原因だしコレステロールの塊だ。」と笑いながら続ける。
「イギリス人ってパンにバター塗るんだよね、あれ変だよね、フランスではやらない。チーズにバターを塗るのは時々フランス人はやってる。」と言った。
私はその後チーズにバターを塗っているフランス人を見たことがなかった。
だが確かに旨かったのを思い出した。
今度の健康診断でコレステロールが基準値以下であればまた試してみようと思っている。
2022年6月21日