ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

そういえば白菜を飛行機で運んでいた。

 都会で生活しているとなかなか丸ごと白菜一個を見ることはないように思う。スーパーで売っているのは四分の一とかせいぜい二分の一だ。

 兄が送ってくれたは白菜丸ごと一個を見て思い出した。

 30年以上前私はイラクバグダッドに白菜を運んでいた。

 商社に勤めていた私はイラク担当でバグダッドに何度も出張に行っていたが、都度30個以上、300キロ以上の段ボールを預入荷物としてバグダッドに運んでいた。

 客へのプレゼント、仕事に必要な物資、駐在員の生活物資だ。

 当時日本の家電製品は海外ですごい人気で客へのプレゼントとしてカメラ、ビデオカメラ、ビデオデッキ、などなどそれなりに高価なものが段ボール箱には入っていた。

 加えて医療品、事務用品、インスタントラーメン、しょうゆ味噌、カレー粉などの調味料、娯楽用のビデオ、雑誌、日本酒、なども入っていた。

 生の魚や肉も冷凍して保冷剤などとともに段ボールに入れられていた。

 そんな中に段ボールに入った白菜があった。

 箱を開けると大きな白菜が二個新聞紙に包んで入っていた。

 預入荷物の航空運賃はバグダッドまで一キロ3000円以上していたのでそれを考えると日本で一番高い白菜だったかもしれない。

 現地に持っていくと駐在員の間でその白菜を分けていた。

 夜中にバグダッドついて翌日夕食に駐在員の家に招かれたが、その白菜のが漬物になって出てきた。漬かりが浅くまだほとんど生の白菜という感じだった。でも駐在員はこれが旨いんだ、本当にありがとうと感謝された覚えがある。

2022年7月18日