過去に何度もこのブログでドイツには投資すべきではないと述べた。
2020年7月4日から4回に渡り「ドイツから手を引くべき」を連載した。EU内での特権とも言える経済優位はいつか矛盾し崩壊する、また中国への依存度が高すぎる、とした。
また2021年10月19日、20日にはドイツは無理なグリーンエネルギー政策をしていて、アリとキリギリスをもじった寓話を作って揶揄し、いずれ破綻するとした。
今EUはまだ解体していないが、中国への投資は完全に裏目になっており、またエネルギー政策ではその後のウクライナ戦争でドイツ経済全体を苦境のどん底に落とし込んだ。
それぞれの予想当時ドイツ経済は絶好調そのものだった。
中国からの撤退は話題にはなっていたが、世界の先進国の経済人は今更中国から撤退などできないとしていたし、ドイツのロシアからの天然ガス供給はドイツ経済をさらに発展させるだろうと期待されていた。
当時の状況とは全く逆の見方をしたのだが、予想は完全に当たった、二重丸◎でよかろうかと思う。
今後さらにドイツは苦境に見舞われる。
それは移民問題だ。
安い労働力を利用する目的で移民を受け入れたが、今後彼らの給与は徐々に上がりより給与の高い仕事に移行していく。だからと言ってさらに移民を受け入れることはドイツ社会が許容できないだろう。
彼らやその子孫はドイツ語を話すようになるだろうが、イスラム教はそのまま守ることになる。
そうすればドイツ国内で宗教的対立が生じることになる。なかなかドイツ人と同じ所得が得られないのでドイツ社会は緊張が高まっていくことになる。
今後ドイツは、EU崩壊の危機による特権の喪失、中国低迷による経済の足かせ、行き過ぎたエネルギー政策の失敗、移民増加による社会負担、の四重苦になる。
いずれもメルケル元首相が全力で推し進めたものだ。メルケル首相は長期政権としてもてはやされていたが、将来歴史には戦後ドイツ最悪の首相として評価されることになると信じている。
2022年12月31日