最近マンションの修繕ビジネスが儲からなくなった事例を身近に2件経験した。
一つ目は今住んでいるマンションの大規模修繕で住人からの要請で受注企業が変更となった。
20年目2回目の大規模修繕なのだが、10年目1回目はマンションを建てたジェネコンの子会社が行った。
住民の一部が1回目修繕に不満を持っていて声を上げた。理事会はことなく物事を進めたかったようで1回目の企業に発注しようとしていたが待ったがかかった。住人の意見を広く聞いたところ半数以上が別の企業に発注することを望んだ。
複数の企業の競争入札となった。
既存の企業は価格を下げるなど対抗したが、住人たちはなぜ最初から安値を出さなかったのかと不信感をいだくことになってしまった。
1回目10年目の時はほとんどの住人が無関心だったようだ。
その修繕の不満は最終的にほぼ全住民の声となったのだが、住人には建築士、不動産屋、弁護士、材料のメーカーマン、区役所関係者、など専門家がいて情報を持ち寄ることとなった。
その結果各修繕会社の担当者は厳しい質問を受けることになり、見積もりについても精査された。
二つ目は賃貸物件の古いマンションのエレベーターだ。
大手の既存のメーカーは今ひとつ対応が悪いと住人から不満が出ていた。40年経つのでエレベーターの取り換えを行うこととなったが、べらぼうに高い価格が出てきた。
住人たちは地方自治体に相談しあれこれエレベーター業者を探し合い見積もりをとったところ一気に価格が30%下がった。もちろんこの業者に発注することとなった。
大手ジェネコン、大手エレベーターメーカーは今まで客が知らないからいい商売をしていたのだろう。これから住人たちが少しづつ賢くなっていくと今までのような甘い汁は吸えなくなる。
2023年2月22日