昨日のブログ「ロシア実効支配の５州はどうなっているのか」を書いたらタイミングよくNHKがウクライナのこどもたち２万人をモスクワなどの施設に移送しているという特集を行っていた。
２万人のウクライナ人のこどもが親と離れ離れあるいは親に先立たれて孤児になりロシア本土の施設に移動させれている。多くはロシア人の養子になることを強制されている。
あるウクライナ人男性は離れ離れになったこども３人をロシアの施設で見つけ取り戻した。
そして国連は人権侵害だとしてプーチン大統領の逮捕状を出しているという報道だった。
番組の中でプーチン大統領は戦地における孤児を保護すべきだと発言しており女性の担当大臣もいかにこどもを保護することが大事かと言っていた。しかし番組の流れとして何を悪党がウソを言っていると言う捉え方だった。番組に出ていたロシア専門の東大教授は孤児問題は戦争を起こしたプーチンがともかく悪いという浅いコメントをしていた。
私はこのニュースは西側のプロパガンダを多分に含んだものと疑っている。
まずウクライナ人男性はどうして３人のこどもを取り戻すことができたのだろう。北朝鮮のように拉致であれば名前は公表しないだろうし知らぬ存ぜぬを貫き通すはずだ。ロシア政府は親が見つかった場合こどもを返しているのではないか。その点NHKは何も言っていない。
ロシア本土でロシア人になるためのロシア語での教育をしている印象を持たせる内容あった。何度もこのブログで述べているようにロシアが占領している５州の７割〜９割がロシア系住民だ。孤児もロシア系住民が多いはずだ。ロシア系孤児にロシア語教育をするのは悪いことではない。
２万人の孤児をロシア本土に移送したと報道していたが、２万人は本当なのか。２万人の親が死んだとしたら２万人程度の孤児ができるという根拠なのだろう。
プーチン大統領にしてみれば戦争で同胞の２万人の孤児が発生していたとしたら大問題だ。まず破壊つくされた街から平和な街に移動させなくてはいけない。本当に両親が亡くなっている場合は早めに養子縁組をすべきだと考えたのだろう。
すべてがプーチンや担当大臣の思うようにうまく動いていないだろう。問題も多いはずだ。だが番組に出てきたロシア人の里親候補も含めロシア側に悪意があるようには見えなかった。
あくまで想像だがロシアが実効支配した５州では復興が急ピッチで進んでいるのだろう。そして西側としては占領地域の生活が安定していて他は文句がつけられないので、２万人の孤児問題を特に取り出して非難していると見ている。
マスコミのやるべきことは孤児リストをプーチン大統領に要求してウクライナ国内で公開し親をみつけることではないのか。もしかするとロシア政府は公開しているのかもしれないが、報道ではロシアが公開を拒否しているのかしていないのかについても何もなかった。
２０２３年４月６日
