ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

老後資金、年金が円建てだから預金は外貨建てでいいのでは?

 もうすぐ年金が受け取れる。

 この歳になって初めて気がついたのだが、老後のための資産運用は基本的に全部外貨建てで良いのではないかと考える。

 年金受け取り金額を平均より低い年間150万円として65歳から87歳まで受け取るとすると22年間で150万円x22年=3300万円受け取ることになる。

 15万円で夫婦が生活するのは厳しいが年金受け取り時期に自宅を持っていれば最低限ではあるが生活はすることができる。

 3300万円は円貨での受け取りだから当たり前だが為替で変動するリスクはない。ならば年金以外で老後資金を積み立てるのならばすべて外貨でもいいのかもしれない。

 今円安で輸出企業が潤っている、材料費値上げの悪いインフレではあるがデフレから脱却しつつある、賃金も上昇の兆しが見えてきた。ゼロ金利政策がようやく成果の兆候が表れていると私は見ている。

 そして日本は失われた過去30年よりは高い成長率になるだろう。しかし老人が多くなる逆ピラミッドの人口構成なのでアメリカやインドなどの新興国家よりも長期的には成長率は低いはずだ。

 厚生年金を収めていて例えば毎年40万円(NISAだと3万3千円)を積み立てるのであれば、日本に投資せずに全額海外の投資信託。特にアメリカと発展途上国の株式に投資するのがいいのかもしれない。

 年間40万円で5%で複利計算すると10年後に1.6倍、20年後に2.5倍、30年後に4.1倍、40年後に6.6倍になる。

 25歳の時の40万円が年金をもらうかもしれない65歳(実際は70歳ぐらいになっているだろうが)で264万円になっているのだ。

 もちろん発展途上国の場合40年の間に国が破綻することもあるだろう。だがま歴史を見ても40年間ずっと破綻したままの国は珍しい。そして国を分散して投資しておけば国の破綻のリスクは軽減できる。

 逆に日本が破綻することはないにしても円が海外通貨に対して安くなるかもしれない。その時は海外通貨で増えた資金が海外通貨高(日本円安)で増えることになる。264万円がもしかすると円安で300万円になるかもしれない(もちろん逆のリスクもある)。

 厚生年金は受け取る金額が今の老人世代より減ったり受け取り時期が遅くなったりするリスクはあるが日本円で確実に支給してくれる。ならば追加の老後資金は為替のリスクを取って成長率の高い海外に多くを投資したほうがいい。

2023年12月21日

投資はご自身の判断とリスクでお願いします。